記事入力 : 2011/01/15 14:04:33
【コラム】韓国が核を持ってこそ、北は交渉に応じる(下)
韓国の「核」は、正確に言えば、攻撃用でも防御用でもない。南北のバランスを取るけん制用にして対北交渉用だ。冷戦時代に米国とソ連が核兵器交渉に成功したのは、まさに核のバランスがあったからだ。どちらか一方が傾いていれば、交渉は決して成功し得なかった、というのが専門家らの見解だ。
ここには二つの前提条件がある。まず6カ国協議の当事国が、いつまでに北朝鮮の核を廃棄あるいは管理システムを作り出すのか、リミットを定め、それまでにいかなる回答も引き出すことができなかった場合、韓国が核開発に乗り出すという条件を設定する必要がある。もう一つの条件は、韓半島の緊張要因が永久に除去されるか、統一が達成される時点で、核を自発的に廃棄することを全世界に公表するというものだ。韓国は、全世界の懸念を無視し排他的権利として核保有に執着しないことを明確にしなければならない。
全世界が北朝鮮の核に対し打つ手がなくなったことが明らかになった時点で、韓国の指導者らが、自分たちが核を持って初めて北朝鮮が譲歩し、歩み寄ることを韓国国民と世界に説得し、核保有を公論化する勇気と知恵を示すことを願う。それこそが、韓半島非核化の近道にして要諦だ。
金大中(キム・デジュン)顧問
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) 2010 The Chosun Ilbo & Chosunonline.com>