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赤川次郎 「三毛猫ホームズと芸術三昧!」/秘められた毒 芸術のつやに
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投稿者 gataro 日時 2011 年 1 月 14 日 08:25:53: KbIx4LOvH6Ccw

赤川次郎 「三毛猫ホームズと芸術三昧!」/秘められた毒 芸術のつやに
朝日新聞 2011.01.13 東京夕刊

赤川次郎 「三毛猫ホームズと芸術三昧!」/秘められた毒 芸術のつやに

歌舞伎座のあった場所が、今は何もない空間になっているのを、前を通って目にするたびに、とても奇妙な気持ちになる。どんどん風景の変わっていく東京の中で、やはり歌舞伎座はユニークな位置を占めていたのだと改めて感じるのである。その一方で、あまり伝統芸能と縁のなかった日生劇場、ルテアトル銀座などで、歌舞伎が様々な不便をしのびながら上演されている。昨年12月の日生劇場は、「摂州合邦辻」の通しと、舞踏「達陀」の組み合わせで、昼夜同じ。(中略)

母の息子への恋情、というテーマの「摂州」は、これが実の母と息子なら、ギリシャ悲劇の「オイディプス王」の日本版となるところだが、こちらは、義理の母で、しかも、結末では、「実は違う意図のあってのこと」だったと説明され、また歌舞伎おなじみの「この日の生まれの女の生血」で息子の病が全快という話になって、少々がっかりする。

しかし、書かれた当時、世間に受け入れられるには、必要な妥協だったのだろうし、少なくとも義理の息子に寄せる思いが「本物」でなければ、成り立たない話でもある。

単なる「忠義」や「孝行」といったお題目を裏切る「秘められた毒」こそが芸術のつやになるのだ。

もともと歌舞伎ならではの女形というもの自体、男が女を演じてみせるところに一種の「危うさ」を秘めている。また「三人吉三」など、明らかに「男の友情」を超えた恋愛感情に達している。

そういえば、先日石原都知事が同性愛者について、「やっぱりどこか足りない感じがする」と発言するのを聞いて唖然とした。こと芸術の世界に限っても、同性愛の人々がどんなに大きな役割を果たしてきたか。

さらに私が驚いたのは、この差別発言を批判するマスコミがほとんどなかったことだ。相撲に勝った横綱がガッツポーズをしただけで「品格がない」と文句をつけるのに。「品格」を求める相手を間違えてないか。「品格より力だ」というなら、ナチスドイツが同性愛者を弾圧したのと、全く同じ発想である。

文豪トーマス・マンは75歳のとき、たまたま泊まったホテルの若いボーイに激しい恋心を抱いて苦しんだ。マンを敬愛していたルキノ・ヴィスコンティも同性愛者だった。「どこか足りない」のは、発言した当人の方であろう。
 

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コメント
 
01. gataro 2011年1月14日 08:30:31: KbIx4LOvH6Ccw : J4dkuytLUA
赤川次郎さん、石原都知事の表現規制に対する姿勢と差別発言、そしてそれに追随するマスコミを強く激しく批判しています。男の娘ソフト「ベルダーシュ」。(ねこねこブログ)
http://nekodayo.livedoor.biz/archives/1421626.html

赤川次郎、石原慎太郎の表現規制・差別発言、追随するマスコミを批判/ねこねこブログ から
http://blog.goo.ne.jp/harumi-s_2005/e/ccddc567115b06129cabaa903821f2d5


02. 2011年1月15日 01:35:26: O0WQX8JAfo
何故TV報道は都知事の問題発言を毎度スルーするのか、本当に不可解。問い合わせはBPOにすればよいのでしょうか?

03. 鷹塔ゆきや 2011年1月15日 01:47:43: JpDrev2mHLTbA : fjI4BLv4UL
ああ、痛快〜

04. 2011年1月15日 02:12:59: HZU0LD4edE
あれほど「政治家の失言が大好き」なマスコミが反応しないというのは「失言だとは思っていない=自分もそう思っている」ということなんじゃないかな。所詮マスコミの感性はその程度なのかと。

05. 2011年1月15日 06:26:10: FbeT539efc
石原新太郎の発言は、非常に政治的にも、人権的にも問題になる発言多いです。小説でも論文でも、彼の語彙は貧弱です。人間性に非常に欠落した部分が感じられます。

06. 2011年1月15日 06:28:11: FbeT539efc
05>新太郎は、慎太郎の、誤字でした。よろしく。

07. 具等 2011年1月15日 07:57:44: MfF6ri7EYm3tQ : FwWCvhzmqs
然り、正論!そもそも芸術はマイノリティな人間の魂の叫びなのだ。彼等(同性愛者に限らないが)の繊細な感性が芸術を豊穣にしてきた。新しいものが現われるときは必ずそれを理解できないものたちによって弾圧される。文学の担い手の一人がその先頭に立っているとは情けない。

08. 2011年1月15日 09:48:56: maxkpWHZCo
四男が同姓・・・・
http://maglog.jp/nabesho/Article1221728.html
こんは話もでてますね

09. 2011年1月15日 11:58:52: bLlzjYg4DQ
十年前の自分だったら身近に同性愛者がいたら非常に困惑し、下手をしたら差別的な扱いをしたかもしれないが、今はそんな事をしない自信がある。
何故ならば、動画投稿サイトで同性愛のネタを見てきたからだ。
くそみそテクニックやガチムチパンツレスリング、そしてこれらの関連作品。
確かに扱いは”ネタ”かも知れないが、笑ってみている内に普通に取り入れられる様になっている自分にびっくりした。
くそみそテクニックを初め、この様なマンガを見ることによって僅かながらも同性愛者の心情をしって、ガチムチパンツレスリングのような実写で現実の同性愛者を見ることに慣れる。
こういった作品を通して”確かに自分がいる世界と違う世界がある”と認識し、程度の差はあると思うが理解もできる。
ある日突然、凄い衝撃を受けてパニクッて無理解になるよりも、この様に徐々に慣れて行くことのほうが良いのではないか?
同性愛に限らないが、様々な人生や体験・事件を伝聞・小説・ドラマ・マンガ・アニメで通して見ていれば、いざ自分が大変な状況に陥っても”こんな場面の話しがあったな”とか”歴史的な偉人の苦労と比べればこの程度w”と笑って受け入れ対処が幾分、冷静に出来ると思う。
これこそが現実・空想に限らない”物語の大きな力”ではないだろうか?
子供の時に憧れた”アトム”を夢見てロボットを開発する研究者の様に、子供の時に憧れたヒーロー像を目指して大人になる様に、”物語には現実を変えていこう”とする力は間違いなく存在する。
そして不用意に訪れた衝撃に対しても”心構え”の準備になる。
物語の力は知った者に対して様々な良い影響をあた、人々の力になる。
だからこそ、民主主義の前提で”表現の自由”があるのではないか?
小さな国に匹敵する都市、東京の民衆に選ばれた長ともあろう者が”表現の自由”を規制しようとするとは何を血迷ったのか?
かつてそうであった”表現者としての自分”を思い出して自問して欲しい。
長文になってしまったのでこのあたりにて。
それでは。

10. 2011年1月15日 12:04:14: bZ6Ntlq41c
マスコミに批判させないために、来るわけないオリンピック招致なんかして電通に大もうけさせたのでしょう。血税がそんなふうに使われるなんて許せない事です。

07さん、文学の担い手の一人って誰の事ですか?


11. 2011年1月15日 17:23:39: gHw003gTDQ
せがれの宏高もオカマじゃねえか。この腐れジジイ、偉そうなことばかりいいやがって、早くくたばれ。

12. 2011年1月15日 17:28:52: AF1P1CMay6
  > 05. 2011年1月15日 06:26:10: FbeT539efc
石原新太郎の発言は、非常に政治的にも、人権的にも問題になる発言多いです。小説でも論文でも、彼の語彙は貧弱です。人間性に非常に欠落した部分が感じられます。

05さんには申し訳ないが、石原の本にお金を払って読む価値はありませんから、
小生はお金を貰っても今後も読む気零。


13. 具等 2011年1月15日 18:08:18: MfF6ri7EYm3tQ : FwWCvhzmqs
10さん、>文学の担い手 嫌みですよ。もちろん。

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