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たちあがれ日本:連立不参加へ 平沼氏、否定的見解

 ◇小沢氏問題、午後協議--民主役員会

 たちあがれ日本は27日昼、党本部で全議員総会を開き、菅直人首相から打診された連立政権入りについて対応を協議した。平沼赳夫代表は同日午前、総会に先立ち東京都内で記者団に「たちあがれ日本は民主党に(参院で)過半数を取らせないために結党した」と述べ、連立入りに否定的な見解を示した。平沼氏が連立問題で公式に発言したのは初めて。党内は反対や慎重意見が大勢となり、連立不参加を決定する可能性が強まった。【野原大輔】

 たちあがれ日本の全議員総会では、平沼氏と与謝野馨共同代表が一連の経緯を説明し、各議員の意見を聞く。園田博之幹事長は27日午前、「連立を組む意義を感じない。菅首相は政権運営に力を貸してほしいというだけで、たいへんなすれ違いだ」と記者団に語った。たちあがれの国会議員6人のうち与謝野氏以外の5人は連立反対で固まりつつあり、平沼氏はこの場で結論を出したい考えだ。

 だが、連立に前向きな与謝野氏は27日午前、東京都内で記者団に対し、民主党の岡田克也幹事長が22日の会談で、平沼氏に拉致問題担当相として入閣を持ちかけたことを明らかにした上で「(党是の)『打倒民主党』は参院選で一部成就した。党の独自性を保ちながら、少しでも自分たちの主張を実現するのが合理的だ」と述べ、総会で連立入りを主張する意向を示唆した。意見集約が難航すれば、国会議員6人のたちあがれは分裂含みの展開になる。

 一方、民主党は27日午後、菅首相が出席して党役員会を開き、小沢一郎元代表の国会招致問題を協議する。執行部は小沢氏の衆院政治倫理審査会への招致議決方針を確認する構え。岡田氏は役員会に先立ち、輿石東参院議員会長と国会内で会談した。

 ◇仙谷官房長官は改めて離党促す

 仙谷由人官房長官は同日午前の記者会見で、小沢氏の秘書だった石川知裕衆院議員が政治資金規正法違反での起訴後に民主党を離党したことを踏まえ「政治家の常識としてはそんなもんだろう」と述べ、改めて離党すべきだとの考えを示した。

 また、たちあがれ日本との連立が仮に実現した場合の内閣改造について「大きいか小さいかは別にして当然(ある)」との認識を示した。

 だが、自民、公明両党などは問責決議を受けた仙谷官房長官らの交代を要求しており、たちあがれが連立不参加を決めた場合、菅政権は来年の通常国会の戦略練り直しを迫られる。

毎日新聞 2010年12月27日 東京夕刊

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