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菅氏泣き落としも小沢氏切り越年

 小沢一郎元民主党代表の国会招致をめぐる結論は、結局11年に持ち越されることになった。民主党は27日の役員会で、小沢氏が自発的に衆院政治倫理審査会に出席しないなら、来年1月の通常国会前に招致議決に踏み切る方針を決めた。賛否両論の攻防を受け、菅直人首相が「このままでは物事を決められない党になる」と“泣き”を入れ、何とか年内決着の体裁を整えたにすぎない。議決も「小沢切り」も不透明。菅首相に来年の展望は描けているのか。

 小沢氏の国会招致をめぐる議論に、「結論」を出すよう迫ったのは菅首相だった。「このままこの問題を引きずっていると、物事を決められない党になってしまう。党の一体感もギリギリのところだ。今日決めたい」。指導力強調路線を突き進む菅首相にとって、小沢氏が出席拒否の姿勢で、招致を議決しても出席しない可能性が高くても「招致議決」の結論を出さないわけにいかなかった。

 役員会は議論が紛糾。脱小沢派が政倫審でなく証人喚問を求める一方で、親小沢派は、仙谷由人官房長官の進退問題に決着をつけるべきと応戦した。役員会前、議員会館の自室で戦略を練った菅首相。小沢氏問題で、野党が指摘する「先延ばし」批判に触れてまで、招致議決の結論にこだわった。

 小沢氏が自発的に政倫審に出席しなければ、通常国会前までに招致議決に踏み切るという岡田克也幹事長の提案に、政倫審出席にずっと反対してきた小沢氏に近い輿石東参院議員会長も「それで良いのではないか」と賛同。出席者の1人は「最後は、総理と輿石氏が握手して終わった」と和解決着を強調した。しかし、決して問題が最終決着したわけではない。

 「通常国会前」といっても、仙谷氏の辞任を求める野党の反発で、国会召集日のめどは立っていない。小沢氏が年明けに強制起訴された場合、執行部は離党勧告などに踏み切る方針だが、小沢氏の行動はまだ読めない。また菅首相はこの日、仙谷氏の処遇が焦点となる内閣改造に、通常国会前に踏み切ると示唆したが、本当に仙谷氏を交代させるか不明。結局、党内対立の最終局面が、年明けに先送りされただけだ。

 包囲網が広がり、厳しい立場には違いない小沢氏は、議員会館で行われた支持議員の会合で「政治もいろいろあるが、こんな時は力を合わせてやるのも政治の1つの姿」と結束を確認。約30人の出席者と握手し、「飯でも食おう」と国会近くの飲食店に誘った。「菅氏、仙谷氏は絶対に辞めない。普通の人とは違う」「常在戦場だ。(衆院解散へ)心の準備をしておけ」とゲキを飛ばしたという。

 菅首相と小沢氏の神経戦は、2年越しで続く。【中山知子】

 [2010年12月28日8時26分 紙面から]


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