小沢氏支持議員らから執行部批判続出

　民主党の衆参両院議員総会が１２日、都内で開かれ、小沢一郎元代表を支持する議員などから、執行部の党運営やマニフェスト（政権公約）修正方針への批判が続出した。菅直人首相は、政治資金問題を抱える小沢氏に国会で説明するよう重ねて求めるとともに政権立て直しへ党内結束を呼び掛けたが、党内対立が鮮明になった。

　両院総会後、千葉市で全国幹事長会議を開催。４月の統一地方選への支援強化や、党内の亀裂修復を求める意見が相次いだ。首相は１３日の定期党大会で信任を得た上で、１４日の内閣改造を経て２４日召集を目指す通常国会に臨む方針だ。

　首相は小沢氏について「クリーンでオープンな政治の方向で進むことが私の責任だ。政治とカネの問題は本人が答えるしかない」と強調。地方選連敗に関し「私たちの責任で厳しい選挙戦が続いていることに苦しい思いを持っている」と陳謝。「それをどうはね返していくか考えなければならない」と強調した。

　出席者からは小沢氏をめぐる対立に関し「党の内紛を国民は求めていない」（横粂勝仁氏）との声や、消費税や環太平洋連携協定（ＴＰＰ）参加問題に対して「唐突感があり、方向が見えにくい」（舟山康江氏）、「マニフェストを全面的に見直すなら国民に信を問うべきだ」（斎藤恭紀氏）などの不満が相次いだ。「統一地方選で勝てないと、我々の基盤ができない」（広野允士氏）との懸念も聞かれた。

　両院総会には党所属国会議員４１１人のうち、小沢氏を含む約３４０人が出席した。（共同）

　［2011年1月12日22時11分］