2011年1月15日(土)「しんぶん赤旗」
菅内閣改造 街の声
「普天間」・後期医療 公約どこへ
増税なら景気なお悪く 雇用を
新宿
「増税はいや」「雇用をなんとかしてほしい」―。菅直人第2次改造内閣が発足した14日、東京・新宿駅東口で、内閣改造への思いや政治に期待することを聞きました。
群馬県太田市在住の男性会社員(50)は、「相変わらず景気も良くならないし、雇用も厳しい状況が続いている中で、もっと内需を活性化する方向性に転換するべきではないでしょうか」といいます。
消費税増税論者で、「たちあがれ日本」を離党した与謝野馨氏を起用したことには、「増税はしょうがないというけど、庶民としては、どんどん収入が減っているのに、上げられても困るというのが正直なところです」。
技術系の男性会社員(63)=横浜市=は、「あれだけ自民党政治から変わるだろうと期待したのに、裏切られた。特に普天間問題は八方ふさがりになってしまった」と話しました。
新宿に遊びに来ていた信州大学の女子学生(22)=長野県上田市=は、「子ども手当をばらまくなど、目先の利益だけを考えて、国民をだましている感じ。学費を安くするなど、もっと長い目で見た政策が必要だと思います。奨学金を借りて生活しているけど、就職できなくてニートになったら借金をどうしようと不安です」と語ります。
「増税してほしくない」と話すのは、東京都調布市に住む多摩大学の女子学生(20)です。実家は中華料理店。「今もお客さんが減っています。増税すると経済がまわらなくなる」と心配します。
「いま2年ですが、就職活動が心配です。もっと就職率が上がるように、景気回復や採用を増やす政策が必要では」
ベビーカーに1歳半の娘をのせた母親(32)=新宿区=は、「改造とか『政治とカネ』とか、はっきり言って関心ありません。とにかく子育てしやすい街にしてほしい」といいます。「新宿は保育園の待機児童が多くて、とても困っています。保育園をすぐにつくってほしい」
「『改造』してもいいけど、一度示した公約を、きちんと引き継いで実現してほしいですね」と話す女性(55)は、民間病院の事務長です。
「後期高齢者医療制度廃止の話も、どこかにいってしまったでしょ。後期高齢者医療の保険料など、お年寄りの負担は増えています。急患として治療を受けた後、医療費を払わずに消えてしまうお年寄り、若い人もいますね」と話します。
さいたま市の60代の主婦は、「期待できません。あまりにも寄せ集め。民主党にはずいぶん期待していたのに、もう理念も何もなくなってしまっている。小沢さんはもう潔く引退するべきです」