内閣改造から一夜明けた15日午前、菅再改造内閣が本格始動した。藤井裕久官房副長官は同日朝のＮＨＫ番組で、今後の税制と社会保障の一体改革に関し、消費税率を引き上げる場合は社会保障目的税にする必要があるとの考えを示した。枝野幸男官房長官もメディアを通じて内閣の主要政策などをアピールする。前原誠司外相は日韓外相会談などのため同日午前、韓国入りした。
午後には、菅直人首相が首相公邸に枝野長官や民主党の岡田克也幹事長らを呼び、残る党役員や副大臣人事、今後の政権運営を巡って協議する。
藤井氏はＮＨＫ番組で「仮に消費税を（増税）するときには納得がなければならない」と指摘。「財政の穴埋め、尻ぬぐいを消費税でやるのはもう通らない。過去の経験からもそうだ」と語り、財政再建の観点ではなく、社会保障に充てるための増税との考えを打ち出す必要性を強調した。
同時に「政治家が血を流さないような公の改革はあり得ない」とも述べ、行政改革を進めるうえで国会議員の定数削減などを率先して実施すべきだとの認識を示した。
蓮舫行政刷新相は同日、名古屋市を訪れ、２月の愛知県知事選や名古屋市長選の民主党推薦候補を応援するため街頭演説する予定だ。
首相は16日夕に首相公邸に全閣僚を集め、2011年度予算案や通常国会への提出法案について協議する。税制抜本改革や環太平洋経済連携協定（ＴＰＰ）を含む経済連携協定（ＥＰＡ）推進など内閣の基本方針でも閣僚間の認識を擦り合わせる。
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