おーしゃん のーす/さうす (東京〜徳島〜新門司) 【オーシャントランス株式会社(オーシャン東九フェリー)】 評価:★★★ |
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フェリー業界の新たなスタイル’カジュアルフェリー’ | |||||||||||||||||||||||||||
おーしゃん のーす(新門司港) |
従来の長距離フェリーでは常識であったレストラン営業を廃止し、旅客定員を148名まで削減、船室を2等寝台のみとし、’カジュアルフェリー’と銘打って、旅客サービスを徹底的に合理化した。RORO船との競争が厳しいフェリー業界の新しい営業スタイルとして注目され、追従する会社も現れた程で、旅客の少ない航路の新たな体制としてすっかり定着した感じ。以前は冷凍食品が無料で提供されていたが、冷凍食品の品目が変わり、格安な有料に変更された。 平成8年就航、総トン数11100トン。 (利用時期:平成21年11月) |
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Cabin〜船室は快適か? | |||||||||||||||||||||||||||
「2等寝台」のみの設定で、「旅客室」という表示となる。
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Public Space〜営業施設・公室は充実しているか? | |||||||||||||||||||||||||||
デッキは船首にも出ることが出来、船を1周できる構造となっているのは良い。(接岸作業中は出入り不可) 船内各所に防犯カメラを設置 |
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Infomation〜船内案内・感想など | |||||||||||||||||||||||||||
(NEW)燃料費高騰対策による減速ダイヤとなり、東京、新門司の早朝の入港時刻がやや遅くなったのに伴い、従来は徒歩客限定だが、船内休憩のサービスがあったのだが、廃止されてしまったようだ。しかし、入港前に闇雲に早く客を起こして部屋から追い出そうとするような放送等はなく、朝の放送は入港20分前。ぎりぎりまで客に眠ってもらおうという配慮を感じたので、印象はよい。未明の入港なのに1時間も前から放送や鍵回収で客の睡眠を妨害するようなどこかの他社はこの配慮を見習って欲しい。 (NEW)深夜時間帯の消灯は、部屋の区画は暗めに消灯していたが、公室については昼間同様に明るく点灯されていた。すぐ近くに部屋があるフォワードロビーは薄暗く消灯されていた。寝る人にも、夜更かししたい人にもとても理にかなった良いやり方だと思う。夜間になると公室までも薄暗く消灯して客に不便をかけているどこかの他社はこの配慮を見習って欲しい。 (NEW)冷凍食品が有料になったのだが、市価よりもかなり安い価格で提供されているので満足できる。カップラーメンも市価以下での販売で、大変好印象。ただ、さすがに冷凍食品やカップラーメンだけで全区間乗船は辛いと思うので、お気に入りの弁当やパンを少し購入してから乗船した方が良いと思う。 船室の貸切制度が改善され、従来は75%だった貸切料金が50%に値下げされている。2人部屋を1人で貸切してもスタンダード船の1等寝台よりも安い。ただ、他社とはちょっと制度が異なり、事前に貸切での部屋予約はできず、あくまでも部屋定員ぴったりで利用する人が優先で、貸切は当日空室がある場合に50%支払うことによって部屋占有できるとの事。(電話で質問したらより多くのお客様にご利用頂くという観点からとの事。) 定員ぴったりでの利用なら窓付き2人部屋等を指定しての予約も可能。 船内には接続交通機関の時刻や地図、船内の案内など親切な掲示物が多数ある。各ベッドの照明にはコンセントが付いているのだが、気付かない人が多いのか、100Vのコンセントがある旨、小さくシールが貼られていた。 船体動揺が10度を越える時化に遭遇したら、お見舞い?なのかクオカードが乗船客全員にプレゼントされるユニークな企画をやっている。その判定のためにか案内所に傾斜計が設置されている。 各港とも徒歩客の交通機関を確保している。新門司のタクシー運転手に聞いたところ、フェリー会社とタクシー会社が契約をしており、客から回収するタクシー運賃の不足分はフェリー会社が負担しているそうだ。貨物中心の航路なのだが、趣味的で儲けの少ない徒歩客への特筆に価するサービスだと思う。 グループで乗船して4人部屋を占有できた日は、ルームキーまで渡してくれ、2等寝台ながら1等並みでとても快適であった。20人部屋と同じ運賃では申し訳ないと思う位。いっその事、2人部屋と4人部屋を「A寝台」とかの別の名前を付けて別等級としていくらか高い運賃を取り個室として販売してはどうだろうか?いびき、歯軋り、子連れなどの理由で個室でないと嫌という客層もあるので、個室を設定すればもっと広い客層に利用してもらえると思う。 オーシャンプラザ他、公室の椅子が全てターンバックルで床に固定されているので正直言って座りにくいのだが、床が全てツルツルで滑るため、海上荒天となった場合、椅子があっさりと動いてしまう筈。荒天時のみ固定しようにも客室担当の乗組員が少ないので負担が大きい。乗客にとっては不便でも航路事情を考えるとやむを得ないと思う。 案内所が深夜、閉鎖される前には案内所係員がトランシーバーを携行のうえ、ごみ箱が溢れていないか、ベーシンが汚れていないかなど、不具合がないか入念な巡視を行っていた。ごみ箱があふれても知らん顔をしている他社フェリーさんも見習ったらどう? 配船は基本的にカジュアルとスタンダードが交互になる。以前は偶数日、奇数日で基本パターンがあったのだが、最近はあまり気にせずに交互に配船している感じ。連休などに休航日もある。(連休は貨物需要が低く採算が取れないので船体メンテナンスの為にも船を止める。観光に便利なように運航しろという要求はナンセンス!)最近、会社のHPで配船表を見れるように改善されていて乗船計画を立て易くなった。 船とは関係ないが、この会社は千葉〜徳島間のオーシャンフェリーと東京〜北九州間の東九フェリーが合併してできた会社。しかし徳島の街では「オーシャン東九フェリー」の「東九」という文字はほとんど見られず、どこも「オーシャンフェリー」。公共性の高い市営バスですら「オーシャンフェリー」であった。 |
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更新履歴 | |||||||||||||||||||||||||||
H19.10.07 旅客室2人用の写真を掲載、他サービス体制の確認と若干の加筆 H21.10.02 船内休憩中止の追記 H21.12.09 冷凍食品の体制変更等についての修正、加筆 |
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