|
おーしゃん いーすと/うえすと (東京〜徳島〜新門司)
【オーシャントランス株式会社(オーシャン東九フェリー)】 評価:★★★ |
| ついにスタンダードもレストランを廃止! |

おーしゃん うえすと(新門司港) |
長距離フェリー業界に新たな「カジュアルフェリー」という流れをつくったオーシャン東九フェリーが従来から運航しているタイプの船で「スタンダードフェリー」と呼んでいる。以前はレストランの営業を行っていたのだが、合理化のため冷凍食品とうどんの営業へ縮小された。貨物中心の航路で決して豪華ではないのだが、旅客に対する暖かい配慮も感じるので居心地は悪くない。平成20年、王子海運と合併してオーシャントランス(株)に社名変更したが、オーシャン東九フェリーは事業名としてそのまま残されている。
平成3年就航。総トン数11500トン。
(利用時期:平成21年7月) |
|
| Cabin〜船室は快適か? |
|
| 等 級 |
設備・感想など |
| 特 等 |
・シャワー、トイレ付きの2人部屋で、テレビ、ロッカー、インターホンの設備がある。
・Nデッキにある部屋とAデッキにある部屋とで室内の配置が異なる。Aデッキは船首にある。希望がある場合は予約時にお願いすると良い。
・備品にはゆかた、スリッパ、バスタオル、タオル、歯ブラシ、せっけん、据付型のシャンプーとソープ、ポット、茶器セット、ポケットティッシュ、船内案内冊子がある。
・ベッドの1つはソファーベッド。2人の場合、夜になると乗組員がベッドメイクにやって来る。ベッド幅は90cmで寝具は毛布をマットに敷き込むタイプ。予備の毛布として花毛布を折っていたのは感動!
・放送音量は調節可能。空調は天井のつまみで風量のみ調整可能。
・古さは否定できないがベッドメイクや清掃状況は良好であった。
・浴槽ななく、シャワー室のみだが、洗面器と椅子が用意されていたのは良かったと思う。
|
| 1等寝台 |
・大部分が2段ベッドの4人部屋で法定定員は奥の小上がりを含めて5名となっている。(他に2部屋だけだが狭い2人部屋もある。)
・テレビ、洗面所、インターホンの設備あり。室内のロッカーはそれぞれの鍵付きロッカーがあるので、相部屋(なりたくないが・・・)のときは重宝しそう。備品は ゆかた、スリッパ、お茶、ポット、船内案内冊子あり。タオルと石鹸がロッカーの中にあったが、わかりにくいかも?このクラスの部屋としては珍しく歯ブラシがない。
・寝台幅は80cmで寝具は毛布だが毛布用のシーツが別に添えられていた。
・放送音量の調節可、空調は天井のつまみで風量のみ調節可能。
・窓側の小上がりとソファーの使い勝手が悪い。広さは同じで良かったので、じゅうたん敷きの小上がりがドアの側まであれば、もっとゆったりとくつろげると思うのだが。(できてしまってから言っても遅いけど)
・船内案内冊子に相部屋の場合は原則禁煙とあるが、室内に灰皿があるので、喫煙可と誤解されそう。トラブルになりそうなので、ドアや壁など目立つ所に相部屋の場合(滅多にないと思うけど)は禁煙の表示をすべきかと思う。
(※平成18年5月現在)
|
| 1 等 |
・3名又は5名定員のじゅうたん敷きの和室で、室内の設備や備品は1等寝台と共通。5名部屋はHPやパンフレットによれば実際は4名部屋として運用されている感じ
・寝具はふとんで部屋の隅にたたんで積まれていた。
・3名部屋は窓が船首にあるため、夜はカーテンを開けることができない。
|
| 2 等 |
・一般的な大部屋。寝具は毛布と箱型の枕で、ゆとりある間隔でセットされていた。(繁忙期は別)。
・基本的には最上階の部屋だが、女性や子供連れなどは案内所前方の小部屋へ別に案内されているように感じた。(確証はないけど)
|
※個室には新たに船内案内冊子が設けられていた。各施設の営業時間や自販機の価格、救命胴衣の着用方法、通過ポイントの案内など、十分な内容であったと思う。 |
|
 |
![]() |
 |
| 特 等 |
1等寝台(4名) |
1等寝台(2名) |
 |
 |
![]() |
| 1 等(3名) |
1 等(5名) |
2 等 |
|
|
| Public Space〜営業施設・公室は充実しているか? |
|
| 公室名 |
設備・感想など |
案内所
売 店
エントランス |
・案内所と売店は兼用。品揃えは雑誌、お菓子、お土産(四国のみ)など最小限。
・入浴時のみの貴重品の預かりも行っている。
・夜間は船内電話を残して閉鎖される。昨年より、合理化のため昼間にも閉鎖時間帯がある。急用の場合は、船内電話でマネージャーを呼ぶ。
・ロビーの階段周りに「麻雀ルーム」 「ゲームコーナー」 「テレビコーナー」 「喫煙スペース」がある。
・航路図(現在位置を点灯する)と日出没時刻の掲示あり。 |
| 自動販売機 |
・ジュース120円、ビール(大)350円、ビール(小)250円。
・深夜は酒類の販売が中止されていた。(23〜5時迄)
・飲み物の他、カップラーメン、おつまみ、アイスクリームも扱っている。煙草の自販機なし。 |
フード
スクエア |
・旧レストランを改装、冷凍食品の自販機を設置し、終日開放している。
・電子レンジ、給湯給茶器、紙コップ、割り箸のサービスあり。
・昼食と夕食の時間帯に1時間のみ讃岐うどんコーナーを営業。東京、徳島出港日は20時からと営業が遅いが、出港後になるのは人員が少ないのでやむを得ないと思う。
・メニュー例:うどん200円、きつねうどん300円、かき揚げうどん300円 と船内とは思えない程、格安。コンビニと提携した冷凍食品は市価より割安な1品200円、カップラーメン100円と、これも格安。
・うどんコーナー営業中は食事以外は遠慮する様、また混雑時は相席に協力する様に掲示物があった。 |
スナック
コーナー |
・レストランの隣に、展望通路のような「スナックコーナー」があり、自由に利用できるスペースとなっている。
|
| ラウンジ |
・船首に「ラウンジ」と「フォワードロビー」という小さなフリースペースがあり、船首の景色を楽しめる。
・近隣の部屋の迷惑にならないよう、テレビが撤去されていたのは良い事だと思う。
|
展望風呂
シャワー |
・展望式。洗い場は6ヶ所。水圧は良好だった。
・せっけん、ボディーソープとリンスインシャンプー備え付け。
・脱衣所には100円玉返却式の小さな貴重品ロッカーあり。ドライヤーなし。
・海上荒天時以外、航海中は終日利用可なのは嬉しい。
<他にも・・・>
・1等区画には1人用の小さな風呂(男女別)があるが、こちらは夜間(22時〜8時)閉鎖となる。
・独立したシャワールームもあり、夜間(22〜8時)閉鎖となる。
|
| トイレ |
・和式中心で洋式も併設。便座クリーナーやシートペーパーなし。 |
| ロッカー |
・エントランスに200円有料のコインロッカーあり。別に100円返却ありの貴重品ロッカーあり。 |
| 公衆電話 |
・テレホンカード専用のみ。(クレジットカード式は撤去されて授乳室に) |
| 分煙の状況 |
・Aデッキエントランスを除き、公室は禁煙。個室には灰皿あり。 |
※本船のデッキは船首側にも出ることができ、デッキをぐるっと1周できる構造となっている。強風時と入港前は閉鎖。
※船内各所に防犯カメラを設置していた。(貴重品ロッカー前、フードスクエア、展望風呂前、ゲームコーナー) |
|
 |
 |
 |
| エントランスホール |
フードスクエア |
スナックコーナー |
 |
 |
 |
| フォワードロビー |
ラウンジ |
展望風呂 |
|
|
| Infomation〜船内案内・感想など |
|
(追記)東京、新門司の早朝の船内休憩ができなくなりました。
合理化の為、ついに従来のレストランの営業を中止。自販機中心の供食体制になりつつも、暖かい食事としてうどんの営業を行う事になった。限りなくカジュアルフェリーの体制に近付いたのだが、うどんや冷凍食品は陸上よりも安価な価格設定で、割安に食事がとれる。量が足りない人は仮に「うどん2人前を注文して、冷凍食品2品購入したとしても全部でたったの800円」。冷凍食品のメニューが豊富で、おにぎりやいなりの販売もあるので、区間乗船なら特に持ち込みの必要がないと感じた。フル区間の場合は弁当を1つ持ち込みたいかな?
上記、讃岐うどんコーナーだが、合理化で大変だと想像はするが、もう少しだけ頑張って、レトルトパック製品のカレー、牛丼、中華丼程度のメニューを追加して、軽食コーナーとして営業すれば、食堂のイメージを何とか維持できると思うが・・・。
徳島港は船に合わせて路線バスの便があるが、東京と新門司は公共交通機関がない。それでも徒歩客のために、東京では9人乗りのワゴン車での送迎車(1人200円)を、新門司ではタクシーを乗り合い(1人300円)で運行してくれる。一部費用を客が負担となるが、差額は会社で負担しているとの事。
新門司〜徳島間では荒天が予想される場合は第2基準航路として瀬戸内海経由となることがある。私がこの航路に初めて乗船した日、外洋の航海を楽しみにしていたのに、時化でもないのに瀬戸内を経由されてしまった。その日は修学旅行が乗船しており、船酔いさせないためなのだろうか?(そんな理由で、船舶の輻輳する瀬戸内を経由しないとも思うが、他に理由があったのだろうか?)瀬戸内経由のほうが、航程は3海里近いらしい。
途中、徳島港に寄港するが一時上陸は禁止ではなく、遠慮してほしいとの事。ペットの散歩などさせたい場合など上陸できるらしい。但し、上陸しても周りは木材置き場で、コンビニなども全くない。上陸する時間の余裕やメリットはない。
旅客は少なかったが車両が満船に近い状態の場合がある。シャーシの需要が大きい物流中心の航路なので、曜日や時期によっては思わぬ日に車両満車で乗船できなかったり、キャンセル待ちでドキドキしたりすることになる。どんな時期でも車の場合は必ず予約してから乗船することを強くお勧めしたい。(水面下の乗用車専用の甲板も使えばまだまだ入るとは思うけど)
閑散期にもかかわらず姉妹船と反航する時に放送があったのは嬉しいサービスなのだが、前回利用時と同様、デッキにでたときには既に本船に並んでしまい、過ぎ去ろうとしているところだった。船橋との連絡を行ってせめて5分くらい前に放送してはどうだろうか?
2等の上が一気に1等となり、中間の2等寝台や指定クラスが存在しない。女性の旅行者や大部屋が苦手な神経質な人にとっては一気に運賃が上がるので辛いと思う。以前はBデッキの小部屋が2等指定だったように記憶していたが、利用者が少ないのか?なくなっている。本当は2等寝台があると良いと思うのだが、今更改造はお金がかかるので難しいと思うので、「マット、柔らかい枕、毛布」をセットして間隔を広めにとった2等指定も設定してはどうだろうか?そのうちの1部屋を女性専用として「指定」して予約できるようにすれば良いと思う。 |
|
| 船 室 構 成 |
合 計 |
| 特 等 |
洋室2名×6室 |
12名 |
| 1等寝台 |
洋室2名×2室 和洋室5名(2段ベッド4+小上がり1)×16室 |
84名 |
| 1 等 |
和室3名×2室 和室5名×2室 |
16名 |
| 2 等 |
和室128名×1室 27名×2室 18名×2室 8名×4室 ミーティングルーム29名 |
340名 |
| ドライバー室 |
洋室10名×1室 |
10名 |
|
|
| 更新履歴 |
H20.05.14 1等和室の写真を追加。レストラン廃止に伴うサービス体制の確認。
H21.07.21 船内写真の一部を差し替え、サービス体制の確認。
H21.10.02 船内休憩中止の追記
|
|
|
|