ボクシングのWBC世界フェザー級王者・長谷川穂積(30)=真正=の初防衛戦が、同級1位ジョニー・ゴンサレス(メキシコ)を相手に、日本で開催することが決まった。14日、所属ジムの山下正人会長が発表した。開催地を決める入札を14日に行う予定だったが、直前になって両陣営が合意に達した。初防衛戦の日程や会場など、詳細については今後調整する。
「日本開催決定」の朗報を聞いた長谷川は、「メキシコでやる準備もしていました。(日本開催か)半々だと思っていた」と安堵(あんど)の笑み。メキシコ開催の場合は治安を考慮して、家族を連れて行かないつもりだったことを明かした。それだけに「日本でやれるのはいいこと。多くの人に見てもらえるし」と喜んだ。
指名挑戦者のゴンサレスについては、「パンチもあるし強いと思う。でも、これぐらいの選手にはあっさり勝たないと、他の選手と肩を並べられない」ときっぱり。他団体王者との統一戦を見据え、「圧倒的な強さで勝って『フェザー級に長谷川あり』というのを見せたい」と力を込めた。
長谷川はこの日、神戸市内の生田神社を訪れ、ジムの仲間たちとともに今年1年の必勝を祈願した。祈願板には「息子の名前でもあるけど、大きく飛躍できるように」と、力強い文字で「大翔」と書き入れた。昨年は4月にバンタム級王座から陥落し、11月にフェザー級王座を獲得して2階級制覇を達成。「勝ったり負けたり、いい経験ができた。人として成長できたし、結果的にはいい1年でした」と笑顔で振り返った。