ゆり丸(伊豆諸島予備船)
 【伊豆諸島開発株式会社】
 評価:★
滅多に乗れない?幻の予備船


             ゆり丸 (神津島)
伊豆諸島を中心に出没する謎の予備船。定期航路としては乗船できないので、なかなか乗船するチャンスがない。「ははじま丸」や「あぜりあ丸」のドック代船として運航されるのが最も確実で乗りやすいかと思う。平成16年末には、はるばる鹿児島県に赴き「フェリーとしま」の代船を務めた。船内は大部屋の船室があるだけで何もないが、力強い離島航路の雰囲気を満喫できる船だと思う。

平成10年就航。総トン数460トン。
(利用時期:平成17年3月)
 Cabin&Public Space〜船内は快適か?
客室に等級はなく、デッキから船内に入るとエントランスもなく、いきなりカーペット敷きの大部屋となる。3区画あり、船首側にも窓があるので前方の展望も楽しめる。船内はまだ新しいので清潔な雰囲気。客室区画に接客要員は乗船していない。箱型の枕あり。毛布は船室の一角に山積みされており1枚100円で係員までとの事だが、どこの誰に払うのか不明。室内は禁煙で隣に小さな喫煙所がある。

自動販売機はジュースのみで150円。船内で食品の販売は一切ない。
トイレは洋式のみで停泊中には使うなとの事。(どこも垂れ流しだと思うが?)
冷水器はあるが、給湯器はない。
公衆電話の設備なし。

※旅客定員は近海区域40名、沿海区域90名。
客 室(船首側) 客 室(右舷後部) 船内通路(トイレ前)
 Infomation〜船内案内・感想など
乗船しようと思ってもなかなか乗船する機会に恵まれない本船。乗船するには情報収集と、当日の天候の運という要素が強い。母島や神新汽船のほかに青ヶ島や御蔵島でも代船運航するようだが、これらの島はただでさえ天候に左右されて就航率が低いので、素人にはお勧めできない。

いちばん確実に乗船できそうな神新汽船「あぜりあ丸」の代船で乗船したのだが、当日の乗客は数名しかおらず、海上も凪ではなく、船首の窓を眺めつつ離島航路の雰囲気を十分に満喫する楽しい航海だった。

代船就航にあたり、乗り場窓口には「ゆり丸」が就航するので、船室は2等和室のみで売店等は一切なく、ダイヤに遅れが生じる可能性が高いという事を警告する掲示があった。余談だが、乗船券は東海汽船の電算化された切符で、きちんと「ゆり丸」の船名も記載されていた。

旅客区域は1層のみ。舷側のデッキは乗下船時以外はドアで閉鎖される。1つ上の船橋のある階の後方は外部デッキとなっており、ベンチもあるが、波が高いと海水を浴びることになるので、航海中はむやみに外に出ないほうが良い。1つ下の階は乗組員居住区となる。

船内は大部屋と喫煙室、トイレのみで、たいした設備もなく船内の雰囲気は青函フェリーのような感じ。昼間のみの近距離の航海なら支障ないと思うが、昨年末の「フェリーとしま」の代船、あちらは夜行便で乗客もそこそこ居るはずで、大変だったのではないかと想像する。

外部デッキ


船首の風景(新島)

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