さるびあ丸 (東京〜三宅島〜御蔵島〜八丈島) 【東海汽船株式会社】 評価:★★★ |
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離島航路と納涼船の2つの顔を持つ船 | |||||||||||||||||||
さるびあ丸(三宅島錆ヶ浜港) |
東京から、三宅島、御蔵島と八丈島を結ぶ定期船。島の港湾事情のため、フェリーではなく昔ながらの貨客船が就航しており、決して豪華ではないが離島航路の力強い船旅を満喫できる。下りは便利な夜行便、上りは昼間の航海となる。本船は就航時には「さるびあ丸2」の名で就航したが、いつの頃からか「2」を付けなくなった。納涼船運航時期や繁忙期には「かめりあ丸」と入れ替え、神津島航路へ配船変更される。 平成4年就航。総トン数4900トン。 (利用時期:平成21年6月) |
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Cabin〜船室は快適か? | |||||||||||||||||||
2等も含めて全等級が予約制、指定席となっている。
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Public Space〜営業施設・公室は充実しているか? | |||||||||||||||||||
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Infomation〜船内案内・感想など | |||||||||||||||||||
(NEW)夏季は東京の夏の名物となった感のある「東京湾納涼船」としても運航されている。今年は7月1日からでビール等飲み放題で2500円とお得感がある。(食べ物は有料だが・・・)最近は1等や特1等の部屋も個室のプランとして販売したりしており、納涼船が帰港後、短い時間で船内清掃、寝具の用意をして、今度は離島航路として出港していく多忙さは想像を絶するものだと思う。実はまだ納涼船として利用した事がないのだが、機会があれば出掛けてみたいなと思う。 (NEW)船内放送があらかじめ録音された自動放送がメインになっていた。「われは海の子」の曲の後、女性の声での放送、続いて英語放送と、まるで電車のような感じになっていた。所々で、乗組員による肉声の放送で補足はあるが、肉声放送の方が東海汽船らしくていいな・・・寂しくなったな・・・と思うのは私だけだろうか? 船舶公衆電話が撤去されていた。携帯電話の普及で利用が極端に少なくなったのだと思う。設置しているだけで基本料金がかかるので、短距離航路を中心に船舶公衆電話を撤去する船が増えているのは事実。しかし、本船は長時間の航海であるし、三宅島以南では携帯電話の電波も入りにくい。また、お年寄りなど、携帯電話を所持していない客層のお客さんも多いかと思う。条件付、欠航が発生した航海では、その直後、連絡をしようとして携帯電話を片手に電波を求めて船内を歩き回る人の姿が見受けられた。いざという時の緊急連絡ができるように船舶公衆電話の設置を検討して頂きたいと思う。(業務用の船舶電話を有償で客に使用させるサービスをやっている船もあるが、料金の計算が煩雑で現場に負担をかけるので望ましくないと思う。) 船内の掲示物については、とてもよく配慮されていると思う。等級変更時の差額、部屋の写真、2等や特2の座席番号案内図、島内のバス時刻表、ソファーに横になるな、船内検札実施中、案内所には天気図と予報文など、どれも気の利いた私好みの掲示物が好印象だった。 下り便では早朝の三宅、御蔵で一旦客室が点灯されるのだが、その後八丈島までの乗客の睡眠を確保するために再度消灯するというすばらしい気配りがあった。客を早くから起こして部屋から追い出そうとする他社はこの配慮を見習ってほしい。 レストランの営業時間外の開放や、自販機価格の値下げなど、かなりのサービス改善が行われていた。レストランは夜中に客に汚されて掃除の手間が増える、自販機価格の値下げは下手すれば売り上げ減となる可能性があるものである。レストランの使用については後片付けをするなど客側のモラルも必要だと思う。自販機についてはこの価格を維持するためには積極的な利用が必要だと思うので外から持ち込まずに是非船内で購入してほしいと思う。 東海汽船HPの空席照会が、従来は「2等」と「特2等以上」というきわめて大雑把な区別でほとんど意味がなかったのだが、各等級別となってとても便利になった。特に特等室の空席の有無がわかるのはありがたい。 本船の配船は基本的には東京〜三宅・御蔵・八丈島となるが、GWや夏季には東京〜大島(略)神津島航路となり、その期間中は「かめりあ丸」が代わりに就航し、上り便のダイヤが若干変更となるので注意。 東京〜八丈島間では航空会社が運賃の値下げを行っており、片道1万2千円位で搭乗できる。本船の正規運賃で比較すると特2等までなら航空機より安くなるが1等以上では高くなってしまうので、船の競争力は低いと思う。実際、私が利用した日は東京から乗船した人の多くは三宅で下船してしまい八丈島で下船口に集まった客はわずかであった。上り昼便は負けても仕方ないかも知れないが、下り夜行便は便利なダイヤなので運賃やサービスで負けないように頑張ってほしい。とか言いながら上りは飛行機を使ってしまう私・・・? はじめて乗船した当時はまさか夜行便の船に浴室やシャワーが一切ないとは思わず、思いっきり汗をかいて乗船し、汗を流せないと知って(特等は満席)閉口したが、いまは「コインシャワー」があるのでその心配はなくなった。シャワーの設置は東海汽船としては、特筆すべきサービス改善であると思う。他にも2等の指定制、従来は大部屋だった特2等を寝台に改造など、サービス改善を行っている。 荒天時、「条件付出港」というのがあり、接岸できなければ上陸できない可能性があるというもの。就航か否かは当日現地と連絡を取って決定される。上陸できなかった場合、出発地に戻って来たら運賃は全額返金される。御蔵島には条件が付く事が多い。不謹慎かも知れないが荒天が予想されるとき、ヲタの皆様は無料クルーズを目指して乗船してみては如何?また、荒天時の上り便は定時を待たずに早出し出帆となることがあるので、島内での情報収集に注意した方が良い。 三宅島では平成17年5月から観光客の受け入れを始めた。但し、条例でガスマスクの常時携帯が義務付けられている。ガスマスクは竹芝桟橋の売店で2500円強で販売。下船時にマスクを携帯しているかの検査等はないようだ・・・。しかし自身の生命の安全の為なのできちんと購入しましょう。 |
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更新履歴 | |||||||||||||||||||
H19.02.27 特等の写真を差し替え、公室の写真追加。サービス体制の確認。 H20.04.03 特1等と2等和室の写真を差し替え。他、サービス体制の確認と若干の加筆。 H21.06.21 部屋写真を充実させました。 |
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