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谷啓さん事故死 自宅階段で転倒…脳挫傷 (2/3ページ)

2010.9.12 05:06
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谷啓さん事故死 自宅階段で転倒…脳挫傷
「ガチョーン」のギャグを決める谷啓さん。元々はマージャンで好牌をツモったときなどに叫んだのが始まりだった=1991年4月【フォト】

 最近は体調がすぐれず、自宅療養中だった谷さん。足腰も弱くなり、外出もままならなかった。しかし、逝去はマネジャーが犬塚弘(81)ら残されたメンバーに、涙ながらに報告するほど突然だった。

 「バタン!」。大きな音だった。10日午後5時50分、三鷹市内の自宅。歌手、ペギー葉山(76)の元マネジャーだった妻、和子さんが驚いて2階に上がる階段に駆けつけると、谷さんが倒れていた。家族の119番で救急車が駆け付け、搬送された杏林大病院の救急治療室で谷さんは手当てを受けたが、約12時間後の11日午前5時7分、和子さんや長男、実弟(74)ら家族に看取られ、静かに息を引き取った。

 警視庁三鷹署の調べによると、谷さんは1階から階段を上ろうとして、足を踏み外し、顔から階段のへりに顔面と頭を強打。体力の衰えから、手を先につくことができなかったのが原因だった。

 エンターテイナー・谷さんの出発点は、本格的なジャズバンドのメンバーだった20歳のころ。日本の高度成長期の始まった1956年、ハナ肇さん率いるクレージーキャッツに参加したことでコメディアンの道に足を踏み入れた。主にトロンボーンを担当し、芸名は米喜劇俳優、ダニー・ケイ(1913年〜87年)をもじって付けた。

 59年に始まったテレビ番組「おとなの漫画」、60年代に大ヒットした「シャボン玉ホリデー」などで、クレージーの中でも植木等さんに次ぐ人気者に。「お呼びでない?」などの流行語を生んだ陽性キャラクターの植木さんとは対照的に、口数は少ないが、急所で笑いを取る役どころで人気を博した。

 「ガチョーン」はそのころ、メンバーから「何か(ギャグを)出せ」と迫られ、苦しまぎれにマージャン牌をツモるしぐさから考えたギャグ。場の雰囲気を変える時などに繰り出し、日本中を笑い転がせた。05年に出演した資生堂のテレビCMでも「ガチョーン」とやって、若い女性の間にリバイバルヒットした。

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