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平松大阪市長、北ヤード「緑化」検討を表明 スタジアム構想は撤回
大阪市の平松邦夫市長は14日、JR大阪駅北側の梅田北ヤード再開発事業の2期地区(約17ヘクタール)について、緑化を基本に検討していく方針を表明した。サッカーワールドカップ(W杯)の日本招致を前提に検討してきたスタジアム建設構想は昨年12月、招致失敗で頓挫(とんざ)しており、事実上、構想を撤回した。一方、構想に反対し「森にしたい」と表明していた大阪府の橋下徹知事は14日、平松市長の方針転換について「判断も遅く、大都市のトップとして問題がある」と批判した。
この日、北ヤード再開発の総合アドバイザーを務める宮原秀夫・前大阪大総長らが平松市長を訪問し、同地区に緑地と公園、シンボルタワーを整備する新構想「UMEDA GREEN」を提案した。
昨年12月には関西経済同友会も緑化構想を提案しており、平松市長は「こうした提案に添った形で進めたい」と前向きに検討する意向を表明した。
大阪市は当初、日本サッカー協会の提案に乗る形でスタジアム建設構想を推進してきた。構想を事実上撤回した理由について、平松市長は「招致ができなくなった時点で一定の方向性を変えるのは当然。(W杯招致の失敗後も)日本サッカー協会から新たな提案もない」と説明。今回の提言については、民間事業者が建設するシンボルタワーの事業収益で土地代などを負担する内容などを理由に、「財政難の市にとってはありがたい」と評価した。
一方、橋下知事は14日、平松市長の方針転換について「僕が以前方針を変えたときに(平松市長から)『コロコロ変わる』と言われた。自身がコロコロ変えたときの説明はどうなのか」と批判した。