はやぶさ (青森〜函館)
 【青函フェリー(共栄運輸株式会社)】
 評価:★★
廃止された寝台特急みたいな名前?


           はやぶさ(函館港)
青森〜函館間に就航する元貨物フェリーの航路だが、規制緩和により従来は扱わなかった一般旅客や乗用車も利用できるようになった。「あさかぜ」の引退により、青函フェリーのなかでは最古の船となってしまったが、船は狭いものの清潔なので意外と快適な環境。個人的には本船より少しだけ新しい「あさかぜ5号」より良いと思う。並行する道南自動車フェリーより運賃が安い点も魅力のひとつである。

平成7年就航、総トン数1700トン。
(利用時期:平成21年4月)
 Cabin&Public Space〜船内は快適か?
等級・施設名  設備・感想など
旅客室 ・大部屋が1部屋のみ。室内にテレビなし。
・青函フェリー名物の長い共用枕、毛布の用意がある。毛布は元の場所に返すように掲示あり。
ドライバー室 ・表示には「DRIVER」とあるが、誰でも自由に使えるとの事。
・寝台幅は90cmで毛布と柔らかい枕あり、シーツ交換はあまりやっていない様子。
・芳香剤の臭いがきつく船酔いを誘発しそう。
ロビー ・ソファー、テレビ、自販機、冷水器、電子レンジ、電動ポットの用意がある。
・灰皿が置かれていて喫煙コーナーとして機能。
・バスの時刻表の掲示物がとても古い
自動販売機 ・ジュース100〜120円。アルコール類はない。カップラーメン160円。
・環境保護のため自販機の蛍光灯を消しているとの事で暗い。
シャワー ・シャワールームが2区画あり、船内では特に男性用との断りはないが、女性の利用は難しいと思う。
・鍵付きのロッカーはなく、せっけん等の用意も一切ない。
公衆電話 ・テレホンカード専用のみ。
トイレ ・男女別で、和洋ともあり。洋式は温水便座だが、便座クリーナーやシートペーパーはない。
旅 客 室 ドライバー室(寝台) ロビー
自動販売機 電子レンジとポットと冷水器 シャワー
 Infomation〜船内案内・感想など
(NEW)道南自動車フェリーとの運賃格差が広がったためか一般乗用車の利用客が増えたようだ。規制緩和で旅客を扱うようになっても一般客は皆無、トラックばかりで客室はほぼ貸切状態であった時代を知っている身としては隔世の感がある。せっかくのビジネスチャンスなので、頑張って安定した航路の営業を行ってほしい。

(NEW)本船では船内従業員の接客態度が良くなったように感じた。車両甲板で一般客に対しても複数の誘導員が会釈をしてくれた。接客要員はおらず、以前は無愛想だったのだが、一般客が増えてきて扱いに慣れてきたのだと思う。小さなことかも知れないが、客の受ける印象は大きく変わると思うので、とてもよい事だと思う。

(NEW)特定便(本船は函館発11:35発)とは危険物積載車両を積む便で、危険物車両の積載がある場合は旅客定員が制限される便の事であるが、これについてパンフレットやHPではお問い合わせ下さいと曖昧な表現でわかりにくい。市販の時刻表には記載がない。知らずに港へ来て窓口で特定便だから乗れないと言われても、利用者としては大変困るので、もう少し詳しい説明が必要だと思う。

並行する旅客フェリーより運賃が安いにもかかわらず、追加料金なしで一般客でもベッドを利用できる。深夜の便ではゆっくりと仮眠をとることが出来るので利用価値大かと思う。ただ、ベッドの方はおせじにも清潔とはいえず、シーツ交換もあまりやっていない様だが、運賃を考えたら文句は言えないと思う。

船内に接客要員はおらず、急用の場合はインターホンで係員(運航要員)を呼ぶことになる。客層も良いとはいえず治安の面では不安もある。深夜便では女性だけでの利用は避けたほうがいいかも知れない。

トラックはほぼ満船で乗船していたが、運転手はトイレやシャワー、自販機でジュースを買いにくる程度であまり客室には姿を現さなかった。ほとんどの人がエンジンをかけたまま車内に居残りしているようだ。

下船は車輌が優先となるので、車輌が全て下船してから一般客が呼ばれる。車が全ていなくなった車輌デッキでは冷凍車から出た魚の汁の悪臭が充満し、乗組員が海水で懸命に流してデッキを洗っていた。
   船 室 構 成 合 計
2  等  和室60名×1室 ロビー8名 68名
ドライバー室  洋室12名×1室 12名
 更新履歴
H15.04.00 新規掲載
H21.04.24 船内写真を追加、全て差し替え、レイアウト改善と、サービス体制の確認(大きな変更なし)

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