あさかぜ21 (青森〜函館)
 【青函フェリー(北日本海運株式会社)】
 評価:★★
地道だが安定したサービスを展開!


          あさかぜ21(青森港)
古くて旅客区域が狭いことで不評だった「あさかぜ」に代わって新造された青函フェリーの最新鋭船。競合他社が高速船で失敗して輸送力が少なくなったせいか、旅客輸送も視野に入れて旅客定員を200名近くまで増強している点が大きな特徴。「あさかぜ」よりはかなり改善されているのだが、やはり元貨物フェリーの航路なので船内設備は旅客向けフェリーとは大きく異なり最小限となる。

平成21年就航、総トン数2000トン。
(利用時期:平成21年4月)
 Cabin&Public Space〜船内は快適か?
等級・施設名  設備・感想など
旅客室 ・じゅうたん敷きの大部屋が3部屋。室内にテレビあり。うち1室はバリアフリー仕様となっている。1室は窓なしの内側。
・枕、毛布等の用意なし。
・各部屋に従業員連絡用のインターホンあり。
・全室禁煙。
・室内に電灯のスイッチがあるので消灯可能。
ドライバー室 ・ホームページやパンフレットでは自由に利用できるとの事だが、船内の表示ではトラックドライバー専用との事。どちらが本当なの?
・寝台幅は80cmで寝具は布団。シーツ交換や部屋清掃はあまりやっていない様子で誰かが寝て乱れたままなので、あまり利用しようという気にならないかも。
・ドライバー専用の小さなサロンとシャワー室あり。
ロビー ・ソファー、テレビ、航路表示のモニター、自販機、冷水器(紙コップ無料)、電子レンジの用意がある。
・隔離された喫煙室があり、ソファーがあるので座って喫煙可能。
展望ロビー ・3Fにはカウンター席の展望ロビーがある。カウンターにコンセントがあれば便利だろうなあ・・・
自動販売機 ・ジュース120円。アルコール類はない。カップラーメン160円。
シャワー ・シャワールームが2区画あり、女性用も同様。水圧は大変良好。
・鍵付きのロッカーはなく、せっけん等の用意も一切ない。
公衆電話 ・設備なし。
トイレ ・洋式のみで温水便座だが、便座クリーナーやシートペーパーはない。
・バリアフリー対応の客室の隣に多目的トイレあり。
分煙の状況 ・喫煙室(椅子有り)以外は禁煙。
旅 客 室 旅客室(バリアフリー仕様) ドライバー室(寝台)
ロビー(2F) 展望ロビー(3F) 喫煙室
 Infomation〜船内案内・感想など
「急がず、しかし確実に」と何だか日本語がおかしいような気がする就航時のキャッチコピーなのだが、高速船で失敗した競合他社への嫌味たっぷり皮肉たっぷりで思わず苦笑。しかし、他社がこけて減便になり輸送力不足になったうえ割高な運賃になったためか、便によっては(他社のない時間帯)以前は繁忙期以外はあまりいなかった乗用車や旅客の姿を見かけるようになったと思う。

船内の掲示で「救命胴衣を枕にすることを、固く禁止いたします。」とある。不思議???に思って救命胴衣格納庫を見たら、自由に開ける事ができる状態で、船室の枕が廃止されているので、「あ、そんな方法があったのか!」と考える人も居て逆効果になる可能性もあるのでは?救命胴衣の数やいたずらされていないかは法令に従って定期的に他の救命設備同様に点検をやっているとは思うが、救命胴衣格納庫については他の船でよくみかけるように、非常時以外は開閉されないように、また開閉されたらすぐにわかるように封印を貼る方が望ましいと思う。

特定便(本船は函館発08:10発)とは危険物積載車両を積む便で、危険物車両の積載がある場合は旅客定員が制限される便の事であるが、これについてパンフレットやHPではお問い合わせ下さいと曖昧な表現でわかりにくい。市販の時刻表には記載がない。知らずに港へ来て窓口で特定便だから乗れないと言われても、利用者としては大変困るので、もう少し詳しい説明が必要だと思う。

どうでもいい事かもしれないが、船内掲示物が「あさかぜ21」であるものと「あさかぜ21」とあるものが分かれていた。

本船は接客担当の従業員が乗務していないので、用事がある場合はインターホンにて船橋の当直者に連絡することになる。が、このインターホンが各船室にあり、エントランスロビーに見当たらないのでわかりにくい。ロビーの航路表示のモニターの横にでも設置した方がよかったのではないかと思う。

女性だけでの深夜便は治安の面から考えたらお勧めできない。昼間の便なら安いのでお勧めできるが、深夜なら少し高くても他社の接客要員の居る旅客フェリーの方が安心できると思う。
   船 室 構 成 合 計
2  等  和室60名×2室 62名×1室 182名
ドライバー室  洋室8名×2室 16名
 更新履歴
H21.04.24 新規掲載

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