べが(八戸〜苫小牧)
 【川崎近海汽船株式会社】
 評価:★★★
東日本フェリーの雰囲気が健在!


            べが(八戸港)
従来は川崎近海汽船と東日本フェリーにて運営されていた八戸〜苫小牧航路だが、平成18年12月より、全便川崎近海汽船運航となった。また、平成19年11月からは本船と「フェリーはちのへ」の配船が入れ替わりダイヤ改正も実施された。船内放送は「シルバーフェリーを・・・」 だが船も乗組員も東日本フェリーのまま。苫小牧発の夜行便は「フェリーはちのへ」の頃より2時間も早着となり利便性が向上された。

平成2年就航。総トン数6300トン。
(利用時期:平成22年11月)
 Cabin〜船室は快適か?
等 級  設備・感想など
特 等 ・バス、トイレ付きのツインルーム。テレビ、ロッカーの設備があり。
・ゆかた、スリッパ、歯ブラシ、せっけん、据付式のリンスインシャンプーとボディーソープ、茶器セット(電磁サーバー)、サービスタオル、簡単な船内案内冊子が用意されている。
・ベッド幅は90cmで寝具は毛布をマットに敷き込むスタイル。ロッカー内には予備の毛布がある。
・放送音量、空調の調整は可能。
・じゅうたんや壁紙の張替えをやったばかりのようで、室内は綺麗な雰囲気。
・室内の時計の針が動くときに音がするので深夜に気になった。
・コンセントにタップを差していたのは気が利いていると思った。
1 等 ・2段ベッド洋室4人部屋。テレビ、洗面台付き。和洋室タイプ(右舷側)と洋室タイプ(左舷側)がある。
・ゆかた、スリッパ、茶器セット、タオル、歯ブラシ、せっけん、パズル、簡単な船内案内冊子がある。
・寝台幅は90cmで寝具はシーツ付きの毛布。
・放送音量、空調の調整は可能。
・和室4名部屋はじゅうたん敷きで、寝具はマットとシーツ付きの毛布。自分で敷く必要があり面倒。
2 等 ・一般的な大部屋。席は自由席となる。箱型の枕があるが、毛布は有料で300円と高い。
・客が好きな向きに横になるので、着席効率が悪く、無駄なスペースが生まれる。
・展望室の一部も実質的に2等室として使われている。
※個室も含めて客室は禁煙と厳しい。
特 等 1 等(洋室) 1 等(和洋室)
1 等(和室) 2 等 2 等
 Public Space〜営業施設・公室は充実しているか?
公室名  設備・感想など
案内所
売店
エントランス
・案内所と売店は同一で、出港後しばらくと入港前のみの営業で、航海の中間は閉鎖される。
・女性の乗組員も乗船しているので対応はソフトになったと思う。
・酒の自販機販売撤去に伴い、出港後のみ対面販売を行っている。(大)350円、(小)250円。朝の販売はない。
・ヲタ向けにはシルバーフェリー、オリジナルステッカーを販売。大300円、小150円だが、売れるの?
・自由に使える電子レンジと割り箸、有料の携帯充電器あり。回覧用の新聞あり。
・ゲロ袋の用意があるが、そのままダイレクトに「嘔吐袋」と表記されているのには苦笑。
自動販売機 ・ジュース120円。酒類の自販機が全て撤去されていた。
・カップラーメンの自販機あり。煙草の販売なし。
レストラン ・食券式。入口の自販機で食券を購入しておねえさんに渡すと、テーブルまで料理を持ってきてくれる。接客態度は一般、ドライバー様問わず、とてもソフトで気持ちよい。
・夜行便は夜遅い乗船なので営業なし、朝食の営業はある。朝食は朝向けの定食とカレー、チャーハンに制限。
・メニュー例:和定食900円、朝定食700円、カレー500円、カツカレー650円、カツ丼700円、焼魚定食900円、いか刺し定食900円、冷奴200円、ビール中瓶500円など
浴 室 ・「浴室」は窓もなく小さなもの。混雑する時期はなかなか利用できないので覚悟した方がいい。
・洗い場は5ヶ所+シャワー1ヵ所増設。ボディーソープ、リンスインシャンプーあり。
・シャワーの水圧は良くはないが許容範囲だった。
・脱衣場には100円返却式のコインロッカーあり。
・いつでも利用できるシルバークイーンとは異なり、案内所を閉鎖する時間帯と似たような時間帯に閉鎖される。夜行便では深夜1時までと朝6時から。下りは14時に一旦閉鎖され、20時から。
展望室 ・昔のように大きなソファーが置かれて展望室として機能していた。土足禁止で2等としての機能も。
トイレ ・和式、洋式とも併設。シートペーパーや便座クリーナーは無し。
公衆電話 ・テレホンカード専用のみ。
給湯・冷水 ・給湯器、冷水器あり。冷水器はペダルを踏んでも水が出なかった。
分煙の状況 ・個室も含めて、案内所前の隔離された喫煙室以外は禁煙ととても厳しい。
他、小さな「ゲームコーナー」もある。
案内所・売店 エントランスホール レストラン
展望室 自動販売機コーナー 浴 室
 Infomation〜船内案内・感想など
(NEW)「シルバークィーン」の項でペットの個室への持ち込みについて、「同伴できる部屋を限定してはどうか?」と記載していたのだが、一部の1等室を「ペット室(同伴可)」に指定して、その他の部屋への持ち込みは不可とされた。ペットを連れて旅行したい人と、アレルギーや臭い等でペットが苦手な人とが混在する訳であるので、部屋を分ける配慮は大変良い改善だと思う。(以前は個室ならどこでも持ち込めた) ここまでやってくれたという事は多分実行してくれているとは思うが、他の1等室が一杯でペット可の部屋を一般に販売するときは、あらかじめペット可の部屋である旨を了承のうえ予約を受ける事を徹底して頂きたいと思う。
(※シルバークィーンの当該記事を削除して、ペット同伴可室について記載をしました。)

(NEW)個室の貸切料金は75%のぼったくり価格ではあるが、混雑したら相部屋の可能性を承諾しての利用も可能。利用した日、個室は1人客が多いように感じたが、相部屋にならないように分散して部屋割りを行ってくれていたようで、大変好印象であった。(繁忙期はこの航路を1回も利用したことはないので、どう扱うかは不明。)

(NEW)川崎近海汽船からの庸船ではあるが、本船では津軽海峡フェリーの乗組員が乗務しており、マリンガールもいる。レストラン営業もあり、昔の東日本フェリーの夜行便の雰囲気を残した貴重な存在であると思う。東日本フェリーの社名の入った作業服等も見受けられる。下船時に早々と部屋から追い出し、ロビーに集合させるのは東日本フェリーのやり方のままで、本当は好きではないのだが、いかにも東日本フェリーという感じがして懐かしく感じた。

アルコール販売への規制が自販機撤去、対面販売に続いて、入港前の対面販売も不可となり強化されている。ある新聞に飲酒運転撲滅のキャンペーン広告が出ていたのだが、その中の協賛企業にこの会社も名を連ねていた。世の中の流れとしてやむを得ない面もあるのは理解できる。夜行便での出港後の売店の営業時間が深夜1時まで頑張ってくれるので、運航会社の方針は仕方ない中で、少しでも利便性を確保しようとする気持ちは感じる。

平成19年のダイヤ改正により、八戸からは昼便、苫小牧からは夜行便の、前の「フェリーはちのへ」の便に変更になった。以前の八戸からの夜行便は唯一の夜行便なので混雑することがあったが、苫小牧からは夜行便が2便あるので、いくらかは混雑が緩和されると思う。夜行便は「フェリーはちのへ」の頃に比べて大幅スピードアップとなった。もう少しゆっくり寝たい気もするが、乗船開始は23時からと早めで好感。

苫小牧からの夜行便は利便性は高い。ただ、船室に2等寝台が設定されておらず、2等の上が1等となるので、利用しにくいかと思う。2等は嫌だけど、個室での相部屋は気を使うので嫌だという客は多いのではないだろうか?案内所前の小さな2等を1部屋だけでも、2等寝台に改造してはどうだろうか?(以前の「びるたす」が良かった)

夜行便で八戸にて下船する場合、本来のフェリー埠頭に「シルバークィーン」が接岸しているため、隣の岸壁に接岸される。徒歩で乗船すると下船後はバス(シルバーフェリーとかかれた白バス)でターミナルまで連れて行かれる。「シルバークイーン」が出港後、フェリー埠頭へシフトされ、八戸発まで短い停泊となる。

ダイヤ改正に伴い新しいパンフレットができていた。昔は、シルバークイーンとフェリーはちのへを全タイプの部屋写真付きで詳細に紹介していた立派なものだったが、今回のは一部の部屋写真しか掲載していないかなり簡単なものであった。
   船 室 構 成 合 計
特  等  洋室2名×3室 6名
1  等  洋室4名×7室 和洋室4名×5室 和室4名×6室 72名
2  等  大部屋 442名
ドライバー室  洋室40名×2室 80名
 更新履歴
H19.01.29 ほぼ全文書き直し
H19.12.20 ダイヤ改正及び配船変更に伴う修正、1等和室の写真追加。他サービス体制の確認。
H20.12.22 1等洋室の写真を追加。サービス体制の確認。
H22.11.22 評価を3点に加点。公室の写真を一部差し替え。

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