き そ (仙台〜苫小牧) 【太平洋フェリー株式会社】 評価:★★★★ |
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値上げが相次ぎ、イメージダウン? | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
き そ(苫小牧港) |
フェリー業界のなかで、突出した旅客サービスで定評のある太平洋フェリーが久々に投入した新造船。船名は引退した「きそ」の名を引き継ぎ、就航直後は混乱を避けるために営業的に「ニューきそ」と呼んで区別した。船名は「きそ」だが、ドック時期を除く通常時期は名古屋へは行かずに仙台〜苫小牧の折り返し便に配船されている。船内は個室が大幅に増え、寝台クラスも居住性向上のために工夫を凝らしている。船内インテリアは「南太平洋」をイメージしたデザインとなっているとの事。 平成17年就航。総トン数15700トン。 (利用時期:平成22年2月) |
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Cabin〜船室は快適か? | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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Public Space〜営業施設・公室は充実しているか? | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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Infomation〜船内案内・感想など | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
数多くの値上げ、狭くて快適とはいえない個室、団体客優先で個室がとりにくく団体と遭遇すると一般客は肩身が狭いなど、現状では日本一の豪華フェリーとは言えなくなったと感じた。この会社がサービスを落としたので、裏側の他社の方が相対的に印象が良くなった気がする。 運賃の値上げに続き、レストランの値上げ、船内自動販売機の値上げなど、多くの値上げが相次いでいる。昨年の燃料油価格の異常な高騰により、その時期の運賃値上げや減速航行についてはやむを得ないと思うが、船内での飲食費の値上げラッシュは利用者としても厳しいのが現実。夕食バイキングはなんと2000円の大台に乗ってしまい、できるだけ船内営業を利用したいと考える私ですら、フル区間で乗船するなら全ては利用しないかも? アルコール類の自販機の値上げ前は、船内での販売価格をしきりに地上掲示物やパンフレット、HP等でPRしていたのだが、それが今は値上げのお知らせもなく静かになくなり、乗船してから値上げに驚いた次第。 売店の営業時間短縮は、従業員の時間外労働の削減による人件費抑制が目的で、どこかの他社を参考にしたのだと想像するが、売店の営業時間の案内が、案内所横の掲示板にしかなく不便。お菓子を買おうと思って売店にいったら白昼堂々と閉店していて裏側の他社のフェリーに乗船しているのかと錯覚してしまった。(次回の営業開始時刻のみ掲示あり。) 売店の入口の他、各個室の船内インフォメーションの冊子にも営業時間の案内を加えてはどうだろうか?その辺りの案内については売店を昼間に閉めるどこかの他社の方がしっかりしていると感じた。 乗用車で利用したときの感想を数点・・・。 @誘導員の態度や身だしなみ、保護具の着用状況は良好だった。 A車両を駐車した場所とエレベーターや階段への経路上(ペンキで黄色で塗装)に、大型トレーラーのラッシング用のベルトがリングに取られている箇所が続き、またぎながらの歩行となった。お年寄りや子供同伴の場合、つまづきの恐れがあると感じた。 B安全を理由にしているとはいえ、同乗者の別乗船、別下船はやはり不便。特に下船は合流箇所での合流がなかなか上手くいかず、車の列ができてイライラした。(早く下船した車の同乗者がなかなか下船してこないと車が詰まるみたい。) 乗船は別でも良いと思うが、近隣のフェリーで下船まで別としているのはここだけの筈なので、何とか改善してほしいと思う。 天井や壁が薄いのか、上級船室でも隣や上の階の部屋から水周りの音や足音がよく聞こえた。まあ、これは本船に限ったことではなく、最近のフェリーで共通することではあるが。 就航直後や万博期間中よりはだいぶ緩和されたとは思うが、年配の団体客と遭遇する確率が高いように感じる。旅行社の募集広告では豪華客船とか表現され、本船への指名乗船が多いようだ。団体と遭遇した船内はどういう状況になるかは想像にお任せするが、私はできることなら避けたいもの。何度も乗った訳ではないが、私はいまだに閑散とした本船には当たったことがなく、混雑している日ばかり。それだけ本船が好評であるという事だが。ガラガラの「きそ」にも乗ってみたい? 平成20年2月下旬から配船が変更され、本船は乗客の多い仙台〜苫小牧間の折り返し運航となった。運賃が安くて長く乗れる名古屋〜仙台間ではドック時期のみしか乗れない。船名の由来が木曽川なのにドック期間以外は名古屋迄行かなくなるのは残念な気もする。 インターネット予約で朝食付きのクルーズパックの購入も可能となった。(1割引のインターネット割引と、微妙な価格差) 朝食を食べるのが確定なら、クルーズパックの方がわずかにお得だけど、揺れていたり前日食べすぎたりして朝食を食べるか微妙な場合があるので、いつも迷うのだが、ネットでどちらでも購入できるようになったのは便利だと思う。過去に何度か旅行代理店でクルーズパックを発券したことがあるけど番号札を取って並んでとても面倒だった記憶がある。しかも少額なので嫌がられるし。 旅客サービスに力を入れている太平洋フェリーの久々の新造船ということで、とても期待していた。船内設備は充実していて立派な船内なのだが、正直な印象では「いしかり」の方がいいなと思った。(本船はエントランスの階段が安っぽく感じたのだが) 日本のフェリーでは初めてオートロック、カードキー方式を採用した。個室だけでなく2等の女性専用席にもついている。うざったい鍵回収が来ないので入港迄部屋で寛げる。(他社でありがちな入港前に部屋から追い出しを行わない!)カードキーは乗船記念に持ち帰ることができる。船首に面した部屋は安いビジネスホテルのように、カードキーを専用のボックスに挿さないと部屋の照明がつかないのだが、カードを抜くとすぐに消灯してしまうのだが、数秒間でいいので少しの間猶予が欲しい。どうしても気になるなら、似たような大きさのカードを代わりに差せば点灯するが、忘れないように注意。 船内のテレビは民間のBSデジタル放送も受信できる。(あまり面白くはないけど、綺麗に映るのは嬉しい)また、船内ビデオでも2種類の映画を放映している。現在位置、航海速力の案内画面もあって楽しめる。 複数の乗組員の方が客用の大浴場を利用していたようだ。浴室の状況把握や巡視を兼ねているのだと想像するが、服装や持ち物で乗組員だと一目瞭然。(トラックドライバーが持っているようなカゴに風呂セットを入れ、MYサンダルを履いている。)賛否両論があると思うけど、客の立場にたって設備を使ってみるという事は悪いことではないと思う。 乗船日のかなり前に予約しようとしても希望の部屋が満室ということが多々あるのだが、どうも1週間くらい前に空席が出ることが多いようだ。旅行会社用に団体の枠を確保しているのだと想像するが・・・。諦めずに電話又はネット予約枠をこまめにチェックすることをお勧めする。 以前の盗難事件に相当懲りているとみえ、客室区画の各所にこれでもか!という位、天井に半円形の監視カメラがある。(全て本物かは未確認だが。) 物騒な世の中なので仕方ない面もあるが、どうも行動を監視・記録されているようで、やましい事がなくても気持ちの良いものではない。 客室は3階建てなのだが、船首側は3層すべてに個室を配置している。部屋数を確保したいのだとは思うが、1つくらい船首の展望室を確保して欲しかった!私は船首の個室はよく揺れるし、夜間窓のカーテンを開けることが出来ないので嫌い。 |
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更新履歴 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
H17.01.27 新規掲載 H18.03.25 船室写真追加、本文大幅更新 H18.05.22 船室写真(ロイヤルスイート、1等和室)を追加 H19.04.15 船室写真差し替え(1等和洋室、2等)、公室写真(下段の3枚)追加。 サービス体制の確認。 H20.02.04 船室写真(スイート、セミスイート、1等バリアフリー、B寝台)を追加。 H21.02.03 船体写真を差し替え、評価を減点、他。 H22.02.20 ロイヤルスイート、セミスイート、特等和室、展望大浴場の写真を差し替え。 |
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