き そ (仙台〜苫小牧)
 【太平洋フェリー株式会社】
 評価:★★★★
値上げが相次ぎ、イメージダウン?


             き そ(苫小牧港)
フェリー業界のなかで、突出した旅客サービスで定評のある太平洋フェリーが久々に投入した新造船。船名は引退した「きそ」の名を引き継ぎ、就航直後は混乱を避けるために営業的に「ニューきそ」と呼んで区別した。船名は「きそ」だが、ドック時期を除く通常時期は名古屋へは行かずに仙台〜苫小牧の折り返し便に配船されている。船内は個室が大幅に増え、寝台クラスも居住性向上のために工夫を凝らしている。船内インテリアは「南太平洋」をイメージしたデザインとなっているとの事。

平成17年就航。総トン数15700トン。
(利用時期:平成22年2月)
 Cabin〜船室は快適か?
等 級 室内写真 設備・備品、利用した感想など
ロイヤル
スイート
(定員:2〜3)

↑ リビング

↑ 寝 室
・本来のスイートルーム(続き部屋)の意味にふさわしく、居間と寝室が別の部屋となる。ツインベッドと居間のソファーベッドで2〜3人部屋。
前面展望のバスルーム、セパレートのトイレ(温水便座)、冷蔵庫、テレビ、船内電話、バスローブ、ナイトウェアー、サンダル、バスタオル、タオル、歯ブラシ、かみそり、ボディーソープ、リンスインシャンプー、ドライヤー、ティッシュペーパー、茶器セット(ドリップ式コーヒー、粉末のほうじ茶と煎茶)、船内案内冊子、オリジナルゲロ袋がある。
・ベッド幅は110cmでゆったり。寝具は布団。
・空調は室温で調整可だが冷暖房の選択不可。放送音量の調整可。

・女性乗務員による、乗船時の部屋への御案内、及び夕食時のレストラン予約席への御案内あり。夕食の混雑時は良いが、お迎えが来るので時間を約束する必要がある。
・船首に位置するので、天候が悪いと揺れが大きいし、波が叩く音や雨の音が気になる。
・室内の照明はカードキーを差さないと点灯しない。
・冷蔵庫は空なのだが、ロイヤルスイートと名乗るなら、飲み物ぐらいサービスしてはどうだろうか?
・サンダルは衛生的に疑問があるので、スイート級だけでも室内専用という事で使い捨てのスリッパ「も」備え付けてはどうだろうか?
・運賃にバイキングの食事代が含まれており、船酔い等で辞退しても返金はないとの事。(スイート、セミスイートも同様)
スイート
(定員:2〜3)
・船首の角部屋に位置するツインベッドとソファーベッドの2〜3人部屋。浴室にも窓が付いている。トイレは浴室とは別のセパレート。
・バス、トイレ(温水便座)、冷蔵庫、テレビ、船内電話、バスローブ、ナイトウェアー、サンダル、バスタオル、タオル、歯ブラシ、かみそり、ボディーソープ、リンスインシャンプー、ドライヤー、ティッシュペーパー、茶器セット(ドリップ式コーヒー、粉末のほうじ茶と煎茶)、船内案内冊子、オリジナルゲロ袋がある。
・ベッド幅は110cmでゆったり。寝具は布団。
・空調は室温で調整可だが冷暖房の選択不可。放送音量の調整可。
・スイートというよりデラックスツインといった感じ。よく揺れる船首にあるうえ、ベッドの向きが進行方向に対して垂直になるので荒天航海は辛いと思う。荒天時の寝やすさよりも室内の配置やインテリアを重視した感じ。
セミスイート
(定員:2〜3)
・船首に位置するツインベッドとソファーベッドの2〜3人部屋。舷側の窓がない以外はスイートとほぼ同仕様。
・シャワーは電話のような形をしたもので、温度調整は湯と水が別々でかえって不便。お湯の蛇口周辺が熱くなるので注意喚起の掲示あり。
・浴室は広くてトイレとは別なので、洗面器と椅子があれば家庭の風呂のように使用できそうなので、検討して頂きたい。
・太平洋フェリー3隻の中では一番よくないと思う。他の船ならふかふかのソファーがたくさんあって快適なのだが、本船ではソファーベッドと椅子1つのみ。
特等洋室
(定員:2〜3)
・バス、トイレ(温水便座)、冷蔵庫、テレビ、船内電話、ナイトウェアー、サンダル、バスタオル、タオル、歯ブラシ、かみそり、ボディーソープ、リンスインシャンプー、ドライヤー、ティッシュペーパー、茶器セット(粉末のほうじ茶、煎茶)、船内案内冊子、オリジナルゲロ袋がある。
・ベッド幅は90cmで寝具は布団。
空調は室温で調整可だが冷暖房の選択不可。放送音量の調整可。
・部屋数を多数確保するためか、部屋のつくりに余裕が少なく、窓側のソファーベッドは使いにくいし邪魔。部屋でくつろいだり飲食するのにテーブルがないのでかなり不自由。窓側はテーブルと椅子、又は本船1等のようなじゅうたん敷の小上がりか畳としてほしかったと思う。
・全室3名定員としなくても、2名定員を主にして、一部だけで十分かと思う。どうせ3名で入室する客はごく僅かだと思う。
・ユニットバスは韓国製で、浴槽は上げ底でとても小さくて窮屈。
特等和室
(定員:2〜3)
・特等和室は畳敷きで寝具は布団。
・船首に窓がある部屋が大部分で、夜間はカーテンを開けることができず、安いビジネスホテルのようにカードキーを挿入しないと照明がつかない。
・角部屋は浴室にも窓が付いているのでお得!(人気は高い)
・設備や備品等は洋室と共通。

・布団代わりのマットの幅は80cmとやや狭いかと。

1等和洋室
(定員:3)
・ツインベッド+じゅうたん敷きの小上がりのある和洋室で定員は3名。奥の小上がりにはソファー兼、寝るときの厚手のマットがある。
・シャワー、トイレ、冷蔵庫、テレビ、ナイトウェアー、サンダル、バスタオル、タオル、歯ブラシ、ボディーソープ、リンスインシャンプー、ドライヤー、ティッシュペーパー、茶器セット(粉末のほうじ茶と煎茶)、船内案内冊子、オリジナルゲロ袋がある。1等でも冷蔵庫があるのは特筆に価すると思う。
・ベッド幅は90cmで寝具は布団。
・空調は室温で調整可だが冷暖房の選択不可。放送音量の調整可。
・本船で一番お勧めの部屋!ツインのベッドと窓側にじゅうたん敷の小上がりとちゃぶ台があってゆったりと寛げる配置かと思う。特等の小さくて窮屈な浴槽がシャワーになるだけで、ソファーベッドの使い勝手の悪い特等もよりかるかに良い。
1等洋室
(定員:2)
・内部屋なのだが吹き抜けに面した採光窓があるツインルーム。窓はすりガラスなので他社の内部屋のように向かいの部屋が丸見えという事はない。
・設備や備品、寝具等は1等和洋室と共通。
・面積に余裕はなく、椅子が1つしかないので昼間もベッドに居ることになる。夜間のみの苫仙間なら十分我慢できそうだが、名仙間やフル区間乗船には辛いかも?
1等和室
(定員:3〜4)

(※写真提供:RUMI様)
・畳敷きの和室で船首に位置する。特等和室との違いはバスタブとカミソリ有無ぐらいかな?
・特等和室と同様、カードキーを挿入しないと照明がつかない。
・設備や備品等は1等和洋室と共通。
・布団代わりのマットの幅は80cmとやや狭いかと。
1 等
バリアフリー
(定員:2)
・バリアフリー用の1等室でエントランスに近い場所に2部屋だけある。
・この部屋に関してはカードキーではなく、普通のキーホルダーに付いた鍵になる。ドアは車椅子対応で横にスライドする引き戸であるが、もう1枚防火対応の普通のドアがある。
・室内やシャワールームは車椅子でも使い易いようにか、一般の1等に比べてかなりゆったりとした造りになっている。
・非常用の係員呼び出し用のボタンあり。
S寝台 ・通路を中心に両側に1段ベッドが並んだ区画。コンセント有り。
・寝台内には液晶テレビが備えられているが、向かいには他人がいるので相部屋感覚が強くイマイチな感じ。テレビなんかいらないからシルバークイーンや阪九の新船のドライバー室のように狭くても個室タイプにしてほしかった。個人的にはB寝台の向かいが居ない区画の方が快適に感じる。
・ドライバー室も同じ仕様で、通路に何箇所か仕切りのできるドアがあるので、お盆や正月などドライバーが少なく旅客が多い航海では、ドライバー室の船首側から順にS寝台として発売するのだと思う。(新日本海の真似?)
B寝台 ・従来の2段ベッドとは異なり、2段の寝台が互い違いに配置されており、上段へはしごでなく階段で昇る。名門大洋フェリーの2等洋室や、JR寝台車のデュエットからドアを取ったような感じ。
・寝台幅は80cm、ベッドランプにコンセント有。
・2人向い合わせのベッド配置が基本なので、2人なら個室感覚とまではいかないが、それなりに快適そう。1人でも部屋の端にある向いのないベッドなら同様に、それなりに快適だと思う。
・室内での飲食と喫煙はご遠慮を!との事。
・席の指定は当日の窓口なので希望があるなら早めの手続きを。
・ブラインドを下げると通気性が悪いので、夏場は暑いかも?
2 等 ・マット、枕、寝具がセットされた指定席。(席は当日港の窓口で決定) マットが追加されて寝具が改善されている。
・従来船のように大部屋だが、一部の女性専用席は鍵付きとなりセキュリティーが向上、入室にはカードキーが必要となった。運賃の安い2等をそこまで優遇する必要はないし逆差別かとも思えるが。
 Public Space〜営業施設・公室は充実しているか?
公室名  設備・感想など
案内所
エントランス
・「案内所」のカウンターは小さくなった感じ。夜間はインターホンを残して閉鎖される。
・案内所の横には好きな暗証番号を設定できる貴重品ロッカーあり。他に大浴場の船尾側に有料(200〜300円)のコインロッカーもある。
・パンフレットの棚には普通のパンフレットの他、船内の説明文や港の交通案内など充実していた。船内案内図も自由にもらえる。
・掲示物やチラシについては、きめ細かな配慮を感じる。(航行位置の案内、ビデオプログラム、日出時刻の案内、上陸後の交通機関の案内etc・・・)
・記念撮影用に船長制服の衣装あり。
売 店 ・従来船と比べるとかなり小さくなっている。お土産やお菓子など中心。滅多に売れないものは排除して現実的な品揃えになったと感じた。ヲタ向けグッズもあり。(ナイトウェアー、キーホルダーなど)
・名古屋〜仙台間の昼間の閉店時間が設定され、裏日本の他社に近くなったような感が・・・。
自動販売機 ・ジュース120円、ビール(大)350円、ビール(小)270円。昨年よりもビールが20円値上げされていた。
・アイスクリームあり。カップめんや冷凍食品などの食事の自販機は一切なし。
レストラン
タヒチ
・全てバイキング方式で朝1000円、昼1000円、夜2000円。アルコール類は別料金で例えば生ビール(中)が600円、生ビール(大)950円と、それぞれ大幅に値上げされていた。。
・バイキング料理のラインは2つあるのだが、客は入口に近いほうに集中して奥はすいている。奥のラインは客数が落ち着いてきたら撤収される。
・レストラン内は全席禁煙となったので、食事中に禁断症状が出た愛煙家の方は再入場証をもらって展望通路横のスモーキングルームでニコチンを補給する必要がある。
・バイキングの品数が以前より乏しくなったと感じたのは気のせいか?
・満席となると入場規制が行われる。団体と遭遇したら配給の列に並ぶような感じで最悪。
・ラストオーダー前にはおねーさんが残っている客全員に確認して歩き、閉店後もしばらくデザート(注:「料理」の文言を削除)を下げずに残してくれ、早く追い出して片付けようという嫌な雰囲気はあまり(注:「全く」→「あまり」に変更)無く、ゆったりと食事を愉しめる。
・各テーブルには女性乗務員による手書きのメッセージがあり、暖かさを感じる。
マーメイド
クラブ
・広々とした海の見えるロビーで軽食や飲み物を提供するカウンター。そのまま「展望通路」につながっていて広大なくつろぎのスペースが広がる。
・モーニングセットA700円、うどん500円、コーヒー350円など。値上げされていた。
・焼きたてパンを販売するとの事で行ってみたが、種類が少なくてがっかり。(150円)
・メニューを購入しないくせにカップ麺等の持ち込みの食事をテーブルで食べる非常識な奴が多いのか、「マーメイドクラブのお客様優先席、譲り合ってご利用ください」との札が各テーブルにあった。
・ドリンクコーナーであったカウンター「ボラボラ」の中についに給湯器が設置されていた。個室以外でのカップラーメンはご遠慮をとの事だが、客の方は一切お構いなしのようだ。
OAコーナー ・机とコンセントがありパソコンが使える場所のようだが、実際は「携帯充電コーナー」になりそうな雰囲気?
ラウンジ
サザンクロス
・太平洋フェリー自慢のショーや映画などを行う場所。深夜とリハーサル中は閉鎖されるが、昼間でも特にイベントをやっていない時間は開放されていた。
・座席の配置が従来船とは異なり、全員がステージを向いて着席するスタイルとなり、くつろぐ場所というより、ショーを見せることにこだわった感じ。座席も2人ずつ肘掛で区切られていおり、着席効率を高める工夫がなされている。
展望大浴場 ・サウナもあり、従来船より浴室、脱衣室ともかなり広くなっている。洗い場は15ヶ所もあり、別にシャワーブースが2ヶ所ある。湯温の調節はダイヤル式でやりやすい。水圧はやや弱め。
・入港30分前に清掃のため閉鎖されるだけで深夜時間帯でも入浴できるのは嬉しい。(荒天時は閉鎖) 但し、朝は浴槽のお湯の汚れが目立っていたので気持ち悪く、シャワーしか使わなかった。
・リンスインシャンプー、ボディーソープ完備。
・脱衣室は大きなコインロッカーではなく、端の方に100円玉返却式の小さな貴重品ロッカーがあるだけで、衣類やタオルは温泉旅館のような無防備なカゴに入れておくことになる。他にドライヤー、綿棒、紙コップ、テュッペーパー、有料のマッサージ機あり。
トイレ ・全て洋式で便座除菌クリーナーあり。温水便座装備。
・洗面所には紙コップの用意がある。
・バリアフリー用のトイレにベビーベッドあり。
公衆電話 ・クレジットカード専用のみ。FAX電話もあるので忙しいビジネスマンも便利?(そんな奴いねーよ!)
喫煙
コーナー
・喫煙箇所は、ボラボラの隅に設けられたドア付きの隔離された喫煙コーナー、レストラン近くのプロムナードに設けられた喫煙コーナーのみに限定され、就航当初よりも厳しくなっている。(ゲームコーナーは禁煙に変更)
・個室での禁煙は行われていないので、愛煙家の方は御安心を。(個室での喫煙は良いがお香はだめとの事。)
エントランスホール ラウンジ「サザンクロス」 マーメイドクラブ
展望通路 OAコーナー 展望大浴場
 Infomation〜船内案内・感想など
数多くの値上げ、狭くて快適とはいえない個室、団体客優先で個室がとりにくく団体と遭遇すると一般客は肩身が狭いなど、現状では日本一の豪華フェリーとは言えなくなったと感じた。この会社がサービスを落としたので、裏側の他社の方が相対的に印象が良くなった気がする。

運賃の値上げに続き、レストランの値上げ、船内自動販売機の値上げなど、多くの値上げが相次いでいる。昨年の燃料油価格の異常な高騰により、その時期の運賃値上げや減速航行についてはやむを得ないと思うが、船内での飲食費の値上げラッシュは利用者としても厳しいのが現実。夕食バイキングはなんと2000円の大台に乗ってしまい、できるだけ船内営業を利用したいと考える私ですら、フル区間で乗船するなら全ては利用しないかも? アルコール類の自販機の値上げ前は、船内での販売価格をしきりに地上掲示物やパンフレット、HP等でPRしていたのだが、それが今は値上げのお知らせもなく静かになくなり、乗船してから値上げに驚いた次第。

売店の営業時間短縮は、従業員の時間外労働の削減による人件費抑制が目的で、どこかの他社を参考にしたのだと想像するが、売店の営業時間の案内が、案内所横の掲示板にしかなく不便。お菓子を買おうと思って売店にいったら白昼堂々と閉店していて裏側の他社のフェリーに乗船しているのかと錯覚してしまった。(次回の営業開始時刻のみ掲示あり。) 売店の入口の他、
各個室の船内インフォメーションの冊子にも営業時間の案内を加えてはどうだろうか?その辺りの案内については売店を昼間に閉めるどこかの他社の方がしっかりしていると感じた。

乗用車で利用したときの感想を数点・・・。
@誘導員の態度や身だしなみ、保護具の着用状況は良好だった。
A車両を駐車した場所とエレベーターや階段への経路上(ペンキで黄色で塗装)に、大型トレーラーのラッシング用のベルトがリングに取られている箇所が続き、またぎながらの歩行となった。お年寄りや子供同伴の場合、つまづきの恐れがあると感じた。
B安全を理由にしているとはいえ、同乗者の別乗船、別下船はやはり不便。特に下船は合流箇所での合流がなかなか上手くいかず、車の列ができてイライラした。(早く下船した車の同乗者がなかなか下船してこないと車が詰まるみたい。) 乗船は別でも良いと思うが、近隣のフェリーで下船まで別としているのはここだけの筈なので、何とか改善してほしいと思う。

天井や壁が薄いのか、上級船室でも隣や上の階の部屋から水周りの音や足音がよく聞こえた。まあ、これは本船に限ったことではなく、最近のフェリーで共通することではあるが。

就航直後や万博期間中よりはだいぶ緩和されたとは思うが、年配の団体客と遭遇する確率が高いように感じる。旅行社の募集広告では豪華客船とか表現され、本船への指名乗船が多いようだ。団体と遭遇した船内はどういう状況になるかは想像にお任せするが、私はできることなら避けたいもの。何度も乗った訳ではないが、私はいまだに閑散とした本船には当たったことがなく、混雑している日ばかり。それだけ本船が好評であるという事だが。ガラガラの「きそ」にも乗ってみたい?

平成20年2月下旬から配船が変更され、本船は乗客の多い仙台〜苫小牧間の折り返し運航となった。運賃が安くて長く乗れる名古屋〜仙台間ではドック時期のみしか乗れない。船名の由来が木曽川なのにドック期間以外は名古屋迄行かなくなるのは残念な気もする。

インターネット予約で朝食付きのクルーズパックの購入も可能となった。(1割引のインターネット割引と、微妙な価格差) 朝食を食べるのが確定なら、クルーズパックの方がわずかにお得だけど、揺れていたり前日食べすぎたりして朝食を食べるか微妙な場合があるので、いつも迷うのだが、ネットでどちらでも購入できるようになったのは便利だと思う。過去に何度か旅行代理店でクルーズパックを発券したことがあるけど番号札を取って並んでとても面倒だった記憶がある。しかも少額なので嫌がられるし。

旅客サービスに力を入れている太平洋フェリーの久々の新造船ということで、とても期待していた。船内設備は充実していて立派な船内なのだが、正直な印象では「いしかり」の方がいいなと思った。(本船はエントランスの階段が安っぽく感じたのだが)

日本のフェリーでは初めてオートロック、カードキー方式を採用した。個室だけでなく2等の女性専用席にもついている。うざったい鍵回収が来ないので入港迄部屋で寛げる。(他社でありがちな入港前に部屋から追い出しを行わない!)カードキーは乗船記念に持ち帰ることができる。船首に面した部屋は安いビジネスホテルのように、カードキーを専用のボックスに挿さないと部屋の照明がつかないのだが、カードを抜くとすぐに消灯してしまうのだが、数秒間でいいので少しの間猶予が欲しい。どうしても気になるなら、似たような大きさのカードを代わりに差せば点灯するが、忘れないように注意。

船内のテレビは民間のBSデジタル放送も受信できる。(あまり面白くはないけど、綺麗に映るのは嬉しい)また、船内ビデオでも2種類の映画を放映している。現在位置、航海速力の案内画面もあって楽しめる。

複数の乗組員の方が客用の大浴場を利用していたようだ。浴室の状況把握や巡視を兼ねているのだと想像するが、服装や持ち物で乗組員だと一目瞭然。(トラックドライバーが持っているようなカゴに風呂セットを入れ、MYサンダルを履いている。)賛否両論があると思うけど、客の立場にたって設備を使ってみるという事は悪いことではないと思う。

乗船日のかなり前に予約しようとしても希望の部屋が満室ということが多々あるのだが、どうも1週間くらい前に空席が出ることが多いようだ。旅行会社用に団体の枠を確保しているのだと想像するが・・・。諦めずに電話又はネット予約枠をこまめにチェックすることをお勧めする。

以前の盗難事件に相当懲りているとみえ、客室区画の各所にこれでもか!という位、天井に半円形の監視カメラがある。(全て本物かは未確認だが。) 物騒な世の中なので仕方ない面もあるが、どうも行動を監視・記録されているようで、やましい事がなくても気持ちの良いものではない。

客室は3階建てなのだが、船首側は3層すべてに個室を配置している。部屋数を確保したいのだとは思うが、1つくらい船首の展望室を確保して欲しかった!私は船首の個室はよく揺れるし、夜間窓のカーテンを開けることが出来ないので嫌い。
   船 室 構 成 合 計
スイート系  ロイヤルスイート2〜3名×1室 スイート2〜3名×1室 セミスイート2〜3名×2室 12名
特  等  洋室2〜3名×53室 和室2〜3名×8室 183名
1  等  洋室2名×48室 和洋室3名×24室 和室3〜4名×8室 バリアフリー2名×2室 204名
2等寝台  S寝台×100床  B寝台×82床 182名
2  等  和室15〜16名×8室 127名
ドライバー室  洋室6名×10室 60名
 更新履歴
H17.01.27 新規掲載
H18.03.25 船室写真追加、本文大幅更新
H18.05.22 船室写真(ロイヤルスイート、1等和室)を追加
H19.04.15 船室写真差し替え(1等和洋室、2等)、公室写真(下段の3枚)追加。 サービス体制の確認。
H20.02.04 船室写真(スイート、セミスイート、1等バリアフリー、B寝台)を追加。
H21.02.03 船体写真を差し替え、評価を減点、他。
H22.02.20 ロイヤルスイート、セミスイート、特等和室、展望大浴場の写真を差し替え。

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