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「ブラック企業」見分け方学ぼう 就活学生、研究し自衛(2/2ページ)

2011年1月14日14時1分

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写真:コンサルタントを招いてのセミナー。学生の多くがメモを取りながら耳を傾けた=東京都八王子市の東京薬科大コンサルタントを招いてのセミナー。学生の多くがメモを取りながら耳を傾けた=東京都八王子市の東京薬科大

 昨年10月1日時点の就職内定率は、57.6%。この女子学生は「これだけ就職戦線が厳しくなると、学生は『少々の理不尽なことには目をつぶらなければ』という発想になりがち。それが経営者側の強気の態度を招いている面もあると思う」と話す。

 行政でも、こうした観点から学生らを支援しようという動きがある。神奈川県のかながわ労働センターは、就職前の若者向けに「労働講座」を開いている。センターの柳沼吉孝副主幹は「労働法の基礎知識を身につけて就職に臨んでほしい」としている。(阪本輝昭、泗水康信)

    ◇

〈ブラック企業〉残業代の出ない長時間の「サービス残業」や上司によるパワーハラスメント、休日や休憩なしの勤務が常態化するなど、違法性の強い働かせ方を強いる会社を総称した言葉。もともとはインターネット上のスラング(隠語)として使われていたが、2008年発行で、実話をもとにした書籍「ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない」(新潮社)や、同名の映画(09年公開)などで広く知られるようになった。

    ◇

【見極めのポイント】(労働問題に詳しい松丸正弁護士らによる)

・社員規模に対する求人数の割合が高い。まとまった人数の求人広告を年中ひんぱんに出している(離職率が高い可能性)

・「○年後には独立可能」「○年後には年収○○万円」などのわかりやすい「夢」を提示するが、その根拠をはっきり説明しない(過酷な勤務環境を我慢させるための誇張である可能性)

・給与モデルについて「平均初任給○○万円」などと比較的高い数字を示すものの、内訳の説明があいまい(長時間の残業をこなさないと得られない額を基本給であるかのように偽っている可能性)

・求人広告で募集していた職種と、説明会や面接で聞いた実際の仕事内容に大きなずれがある(不人気な職種に新人を配置するため募集職種をごまかしている可能性)

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