平成22年12月24日

◎日本最古の将棋盤が出土=15世紀中ごろか―島根・高浜遺跡
 島根県教育委員会は22日、15世紀中ごろから16世紀初頭に作られた将棋盤の一部が、出雲市の「高浜1遺跡」で発掘されたと発表した。日本最古といい、県教委は「将棋の歴史を考える上で貴重な発見」としている。
 県教委によると、発見された将棋盤の一部は2枚あり、いずれも長さ約38センチ、厚さ約1センチ。杉材で作られ、赤外線で升目も確認された。
 炭素の量から年代を特定する「AMS年代測定法」で調べた結果、15世紀半ばの杉材と判明。同じ場所から発掘された木簡に「永正三年(1506年)」と記載があり、県教委は15世紀半ばから16世紀初頭に作られたとしている。 
 高浜1遺跡からは、別の場所で15世紀ごろに作られたとみられる将棋の駒も2個出土した。日本最古の駒は、奈良県で見つかった11世紀半ばのものという。

島根県埋蔵文化財調査センターの今岡一三調査員の話
 将棋盤は室町時代のものとみられ、当時の有力者が使っていたと考えられる。実態が不明瞭だった盤の存在や形状が分かる資料で、貴重な発見だ。
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