すずらん・すいせん (敦賀〜苫小牧東) 【新日本海フェリー株式会社】 評価:★★★★★ |
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全室アウトサイドの上等級が好感! | |||||||||||||||||||||||||||||||
すずらん(航海中) |
敦賀〜苫小牧間を29ノットの高速で航行する画期的なフェリー。北海道側の発着港を小樽から苫小牧東港に変更して航海時間をさらに短縮。出港時刻を対抗するRORO船よりも遅い深夜に、入港を早く設定して途中で追い越し、貨物ニーズに応えている。貨物中心の航路なのだが客室は豪華。すずらんは<色彩>をテーマに派手な内装。逆にすいせんは<人と光の調和>をテーマに暗い内装となっている。欠点は荒天時、船体が細いためよく揺れることか? 平成8年就航。総トン数17300トン。 (利用時期:平成22年6月) |
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Cabin〜船室は快適か? | |||||||||||||||||||||||||||||||
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Public Space〜営業施設・公室は充実しているか? | |||||||||||||||||||||||||||||||
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Infomation〜船内案内・感想など | |||||||||||||||||||||||||||||||
(NEW)就航40周年という事で、様々な企画を行うのは大変結構な事だと思うのだが、その中で券番が抽選番号になって後日当選するという乗用車付き特等乗船券なのだが、なんと「片道」!北海道へ行くには途中に海があって必ず船に乗る必要があるのに、車で行って帰りはどうしろというのだろうか?帰りもこの会社を利用するなら有料! お得な企画商品、「トクトク往復切符」の条件も使うなって思える程利用条件が厳しい。 往復とも招待の抽選企画や、等級の制約はあるもののダイレクトに大幅値引きを行っている競合他社との企業体質の違いが面白い。さすが大阪の会社? (NEW)就航してから約14年が経過しているが、それを感じさせない程、船体や客室がよく整備されており、綺麗で快適に過ごすことができる。近いうちに本船より少し古い寄港便よりも先に新造船に代替されるという噂もある。1等以上は全室アウトサイドという素晴らしい配置が、次期新船に継承される事を期待したいが、舞鶴航路のようにインサイドの1等があるのだろうな・・・。 (NEW)夜間、公室を消灯しているのだが、驚くほど暗い。ロビーでの歓談や読書にも不自由するほど薄暗くて気持ち悪い。足元も暗くなるので危険。不思議なのは薄暗い公室のままレストランの朝食営業を行っていた事。2等客室の室内を暗くして、通路を少し減光する程度とし、公室は深夜も安全に利用できるように消灯しないで欲しい。 北海道への長距離航路のなかでは夏季の割増運賃が一番良心的な価格となる。普通、この会社の船に夏季に乗船するとカップラーメン持ち込みや通路のタオル干しなど、客層の悪さに閉口するものだが、この船は2等の定員が少ないためか、舞鶴航路ほどは客層の悪さを感じなかった。 冬季に利用した時は、従業員が時化に慣れているからか、船がけっこう揺れているのに、何事もなかったように売店営業やビデオ上映の放送が入るのにはやや違和感を感じた。また、到着遅れの際の入港予定時刻であるが、客室のテレビの航路図で表示されているのだが、小さくてわかりにくい。案内所のカウンターにもホワイトボード等を用いて大きな文字でわかりやすく案内してはどうかと感じた。 1等以上の個室は全てアウトサイドに配置されており、2等と2等寝台が窓のない内側となる。お金を払った順に窓があたるという、たいへん公平な配置で素晴らしい。他船にあるような1等洋室が窓なしで、2等に窓がある配置は納得がいかないので、本船の船内配置を模範としてほしい。2等の席数が少なすぎるのはやや失敗だったのかな?と思うが。 当方、現在は非喫煙者なのだが、全室禁煙の筈の個室から煙草の臭いがした。全室禁煙を謳っていながら、実際は守られていないし、部屋清掃時の消臭が徹底されていないのは明白。同行した喫煙者は逆に上級個室で喫煙できない事に不満があったようだ。個室まで全室禁煙は実際に守らせるのは難しいし、また煙草の臭いが残るので、現実的に喫煙可能の個室も設けたほうがいいと思う。 スイートは食事抱き合わせ販売の運賃として大幅に値上げされている。船酔い等で食べなかった場合でも払い戻しはないとの事。船会社様側はあくまでも食事代込みではなく食事サービスだと主張するのかも知れないが、利用者からすればグリル食の押し売りにしか見えない。貸切料金が不要なのでスイートも使ってみたいけど、グリルでの1人での食事は目立つし怪しいので利用を敬遠している。レストランでのお食事券も選べるように改善してほしい。 船内図によると大浴場の広さが女性用の方が広く、男性用の方が狭い。(案内所近くの船内図ではほぼ同じに誤魔化していたが、通路等に掲示されている救命消防設備配置図では一目瞭然) 長距離フェリー、特に長時間の航路になるほどのお客さんの比率は男性の方が圧倒的に多くなるのに、大浴場の広さが不公平。もしお客さんの数が男女同じであったとしても大浴場の利用率は男性の方が高い筈。健康ランドや温泉等、大浴場では一般に男性用の方を広く造るのが世間一般の常識なのに、本船では逆。その意図とセンスに疑問を感じる。 平成14年9月より、従来の敦賀〜小樽から、敦賀〜苫小牧東港に航路変更され、敦賀出港が深夜1時00分(当初は1時30分)となっっている。貨物の集荷を期待する遅い出港時刻なのだが、新日本海フェリーには似合わないやさしい配慮があり、早めの乗船開始時刻を設定している。ある日の敦賀港での乗船予定時刻は旅客23時30分、車両は0時30分からであったが、特に車両の乗船時刻は当日の貨物積み込みの状況により遅くなることもあるという曖昧な回答。しかし、貨物積載の都合が許せば少しでも早く乗船させようという配慮が感じられて好印象。 以前、10月に乗船した時、乗客は少ないのだが、車輌スペース満車のため車輌はキャンセル待ちとなっていた。 実際に乗船してのぞいてみると、無人のトラック(トレーラー)が一杯で入口まで車でびっしりだった。車で乗船する場合は、時期にかかわらず、絶対に予約したほうが良いと思う。 (本船に限ったことではないが・・・) 一般客には苫小牧東港の評判が悪いようだ。苫小牧市街までバスで約40分。船内の案内冊子によればタクシーを利用すると7〜8000円との事。ただ、徒歩の場合は船に接続して連絡バスが確保されているし、車の場合、日高道の厚真IC(暫定無料区間)がすぐそばなので、巷で言われている程不便だとか、悪いとか思わない。かえって西港から苫小牧東ICまで一般道を走ったり、駅まで路線バスやタクシーを利用するより便利かと思うが? 繁忙期に限り、JR北海道バスが札幌駅との間に高速バスを運行しているのでとても便利。閑散期でも数少なく趣味的な徒歩客のためにわざわざ苫小牧駅との連絡バスを運行してくれるので良心的。(ぜったい赤字だよなぁ?)ただ、このバス、乗客のほとんどが札幌方面発着だと思うので、連絡バスの発着地を苫小牧駅ではなく南千歳駅としたほうが便利だと思う。 |
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更新履歴 | |||||||||||||||||||||||||||||||
H20.05.31 写真を追加し、大幅に書き直し H21.02.23 放送案内に関する感想を追加。船内写真の一部を差し替え。 H21.09.03 感想を追加、夏季のサービス体制の調査。 H22.07.03 感想を追加、サービス体制の確認。写真を4枚差し替え。 |
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も ど る
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