「ゼロワン」(3月6日、両国国技館)
オレが教えるのは、プロレスの道だ‐。05年7月11日に亡くなった“破壊王”ことプロレスラーの橋本真也さん(享年40)の長男・橋本大地(18)のデビュー戦で一騎打ちを行うことが決まった黒のカリスマ・蝶野正洋(47)が13日、都内で運命的な対戦への思いを述べた。闘魂三銃士の同志だった橋本さんの忘れ形見である“破壊王子”に「プロレス道」をたたき込むことを誓った。
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蝶野は大地に「しっかりプロレス道を教えてやりたい」と、メッセージを送った。
昨年8月、ゼロワンの大谷晋二郎代表とともに“大地の育成プロジェクト”のプロデューサーに就任。その時に大地からデビュー戦での相手を要請され「ある程度、腹は決まっていた」という。
その後、ゼロワンからオファーされ「闘魂三銃士で自分たちの新たな時代を作ってきた。2011年3月、プロレス新時代を橋本大地という旗のもとスタートさせるために」受諾した。
蝶野は「人前に出ると期待に応えようと…いや、それ以上のものを出そうとするタイプ。道場よりリングで力を発揮する」と、大地が父から受け継いでいる面を指摘。近年、ゴルフなら石川遼、野球なら斎藤佑樹といった若きスーパースターがジャンルを活性化しているだけに「顔は親父より明らかにカッコいい。ここ何年かなかった、プロレス界の金の星、超新星だよね」。大きな期待をかけている。
デビュー戦後は「トリオを組みたい」と、武藤敬司との“新・三銃士”結成を提案。「オレの後は武藤さんとのシングルを」とも口にした。蝶野は今年48歳、武藤は49歳になるだけに「時間がそんなにあるわけじゃないし、今だからできる」と、三銃士流の帝王学を体で伝授するつもりだ。
もちろん甘やかす気は一切なく「今の力を120%出し切るのが最低限、彼に求めること。プロとしての力量がついてこないんであれば容赦なくつぶすし、もしかしたらもう1年出直しになるかも」と断言。獅子の子を谷底に突き落とす決意で、本番に臨む。