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【激突2011】残った禍根 党内外に火種 党大会は紛糾 無念にじます仙谷氏 (1/2ページ)
菅直人首相(民主党代表)が14日に内閣改造・党役員人事を断行することにより、政界の紛争地図は大きく塗り替えられる。「陰の首相」とまでいわれた仙谷由人官房長官が閣外に去り、首相と対立してきた小沢一郎元代表も法廷闘争に専念せざるを得ない。紛争の火種は思わぬところに広がる可能性もある。
13日午後、千葉市の幕張メッセで開かれた民主党大会は国会攻防さながらに紛糾した。
「発言を認めてください!」
岡田克也幹事長が議題となった平成23年度の党活動方針案の概略を説明すると一部議員が猛然と立ち上がった。
かまわず、議長役の辻泰弘参院議員が採択を宣言。森裕子参院議員が演壇のマイクを握ろうとしたが制止され、辻氏は「大会運営の先例に基づき、ご質問、ご意見を賜る場は設けておりません」と述べ、活動方針案の“強行採決”に踏み切った。
「発言させてやれよ!」「これで統一地方選に勝てるのか」−。会場に響くヤジと怒号。12日の両院議員総会で「私は挙党態勢を最も願っている」と強調した首相は顔を引きつらせて見守るしかなかった。
混乱の党大会から遠く離れた東京・永田町の首相官邸では、良くも悪くも政権の顔だった仙谷氏が最後の任に当たった。
「端的に言って新聞各紙がお書きになっている方向で改造内閣が発足すると思っている」
参院で問責決議を突きつけられながら、こわもてを貫いてきた仙谷氏は13日午前の記者会見で降板を自ら認めた。
仙谷氏は12日に首相から「党の側から全面的に支えてほしい」と交代を告げられた。「野党の言うことを懐深く受け止める必要があるとすれば、そういうやり方もやむを得ない」と言いながら無念さはにじむ。
「憲法論的にも政治の構造としても無理筋であるという見解は変わらない。無理が通れば道理が引っ込むような話にますますなっていくんじゃないか…」