一緒に参加したサッカー教室で、玉田(左後方)とともにコーチ役を務めた橋本(右手前)=千葉県八千代市の八千代スポーツガーデンで
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名古屋グランパスのMF橋本晃司(24)が、子どもたちとサッカーを楽しむFW玉田圭司(30)の姿に自らの理想像を重ねた。9、10の両日、千葉県八千代市で行われた親子サッカー教室の全4回で、玉田のサポート役を務めた。昨季、未出場に終わったJ1のピッチで、今季は、玉田との競演の実現を誓った。
橋本は、親子連れとボールを追う全4回のサッカー教室に、皆勤で参加し、玉田の姿を目に焼き付けた。「有名になっても地元に恩返ししている。子どもたちが喜んで、楽しそうにサッカーをしているのを見て、自分も見習いたいと思った」。卓越したプレー以外の面にも触れて、ますます、尊敬の念は深くなった。
9日の日本代表のアジア杯ヨルダン戦は、玉田がオーナーを務める店で開かれたチャリティーイベントにゲスト出演後、ともに観戦した。星稜高の同級生のMF本田圭、明大同期のDF長友のことをよく問われるが、橋本は、「ワイドのポジションでも、中央へ入る動きなどが、見ていて面白い」と、MF松井のプレーが気になる。流動的な攻撃で得点に絡む、自身のプレーのヒントにしたいと思っている。
一方、玉田は、橋本の実力を認めるからこそ、サポート役に誘ったのだった。「サッカーで大切な技術はグランパスでもトップクラス。あとは、それを実戦でどう生かすかだと思う」と、橋本のテクニックに太鼓判を押す。さらに、「プレーのフィーリングも合うから、早く試合に絡んでほしい」と、ラブコールを送った。
この日、日本代表MF藤本の移籍加入が正式に発表された。実力者の加入で競争は激しくなるが、橋本は、「大切なのは、自分がどれだけできるかということ」と、自身のプレーの向上に専念する。昨年、玉田と一緒に出場したのは、天皇杯2回戦の中京大戦と3回戦の札幌戦の2試合のみ。「玉田さんと同じピッチで、楽しいサッカーを見せたい」−。濃密な時間をともに過ごし、思いをさらに強くしていた。
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