
9月に公開される映画「怪談新耳袋 怪奇」(ツキモノ/ノゾミ)で映画初出演にして、初主演を務めた真野恵里菜ちゃん。恵里菜ちゃんの飛躍の作品になった映画「怪談新耳袋 怪奇」の撮影秘話や裏話などを語ってくれた。

――今回、映画に初出演、しかも初主演ということでしたがお話をいただいたときはいかがでしたか?
真野 お芝居をするようになってから、だんだん自分も映画に出たいという想いが強くなっていたので、そんなときに映画の主演の話をいただいてすごくうれしかったです。だけど、ホラー映画だと聞いて「私で務まるのかな?」って思いましたね。実は私、ホラーがすごく苦手で…。それに「新耳袋」シリーズって、原作はすごく人気があって映像化もされているし、有名な女優さんが何人も出演されていますし、そんなすごい作品に自分が出るというのは少し不安もありましたが、出るからには頑張っていい作品にしたいと思いました。
――「ツキモノ」と「ノゾミ」の2本の作品に主演されましたが、それぞれの役作りに関してはどのようにされましたか?
真野 「ツキモノ」編のあゆみでは、初めて大学生役に挑戦しました。リクルートスーツを着たのも初めてだったので「自分だけ就職活動に受かっちゃうのってどんな感じなんだろう?」って自分なりに考えたり、兄に就活の様子を聞いたりもしましたね。「ノゾミ」編のめぐみは、過去の出来事にトラウマを持っている子の役だったので、そのトラウマの出来事がどれだけ大きかったのかを想像するのが大変でしたね。それと、めぐみは割とおとなしめな子だったので、普段の自分とは違う部分を出していこうと思っていました。先に「ツキモノ」の撮影だったんですけど、その撮影中に「ノゾミ」のめぐみの事を考えたりとかもしてましたね。途中で「あれ? いま演じているのはどっちだっけ?」って混乱したこともありましたね(笑)。

――現場に入って監督から何か指示されたり言われたりしたことはありましたか?
真野 現場では何も言われなかったんですけど、撮影に入る前に監督から「俺が描いた作品にみんなを持って行くんじゃなくて、みんなが意見を出し合って、話し合って作品を作っていきたい」とおっしゃっていたのが印象的でした。そして「演じていて変だと感じたり、もっとこうしたほうがいいと思うことがあったら遠慮なく相談してほしい」ともおっしゃってくださって。だから、撮影現場では「私はこう思ってるんですけど、どうですか?」とか「こういうしぐさを入れてもいいですか?」っていう相談をしました。今までドラマとかでも監督に相談させていただくことってあんまりなかったんですけど、おかげで監督やスタッフさんとのコミュニケーションはすごくうまくいきました。
――ちなみに、ホラー体験をされたことはありますか?
真野 あります! 去年、雑誌の撮影でグアムに行ったんですけど、初めて金縛りに遭いまして…。本当に体が動かなくて、しゃべれなくて怖くて。「これは気のせいだ」と思ってそのまま寝たんですけど、翌朝起きたらずっと背中が痛くて…。それから一週間ぐらいその痛みが取れないんですよ。その後は何もなかったんですけど、あれは一体何だったんでしょうか? でも、ちょうどそのころにこの映画が決まったので、「金縛りが映画の話を持ってきてくれたのかもしれないね」ってまわりの人に言われたりもしましたね。
――では最後に「ツキモノ」「ノゾミ」の見どころを教えていただけますか?
真野 「ツキモノ」は学校が舞台になっていて、絶叫したり追いかけ回されたりと、まさにホラーという感じになっているので、皆さんにも思う存分怖がっていただきたいと思います(笑)。「ノゾミ」編は、「ツキモノ」とはちょっと違う、じわーっと来るような怖さがあるので、その怖さがいつ来るか構えていただければと思います。どちらも近くにいる人の大切さが分かる作品だと思いますので、ぜひ大切な人と一緒に見てもらえたらうれしいですね。
PROFILE
●まの・えりな…1991年4月11日生まれ。神奈川県出身。『キティズパラダイスpeace』『美女学』(いずれもテレビ東京系)にレギュラー出演中。9月15日(水)には、8thシング「元気者で行こう」をリリース予定。ブレイク直前のアイドルを世界に発信していく企画「ジャパニーズアイドルproject」にも選ばれ、“日本のアイドル”の代表として本作のプレミア上映のために渡米し、舞台あいさつも行った。
「怪談新耳袋」とは?
原作は、日本中から本当にあった実話怪談を収集し、現代怪談ブームを巻き起こした作品。同著はBS−TBSでショート・オムニバス『怪談新耳袋』として映像化され、熱狂的なファンを生み、100話を越えるエピソードが誕生。劇場版シリーズ3作品も大ヒットを記録し、世界を席捲した数々のJホラーに大きなインスピレーションを与えた。
映画「怪談新耳袋 怪奇」
2010年9月 シアターN渋谷ほか全国順次ロードショー
配給:キングレコード株式会社
「ツキモノ」
大学生のあゆみ(真野)が通学バスで裸足の女を見かける。「背負う気あんの?」と不気味な独り言を呟き、しゃっくりを繰り返す異様なその女は、知らぬ間にあゆみが通う大学に侵入。恐怖の波紋も広げていく…。
出演:真野恵里菜、鈴木かすみ、吉川友、北原紗弥香、鈴木清重、沙季華、坂田梨香子、学生エキストラの皆さん
「ノゾミ」
11歳の誕生日に妹を失った女子高生・めぐみ(真野)。その妹の死に自責の念を感じ、誕生日が近づくたびに不可解な幻覚に襲われる。霊能力を持つ母の旧友から「このままだと近いうちに死ぬ」と警告される。
出演:真野恵里菜、伊沢磨紀、万田邦敏、岡本紗里、和世レオ、松原彩花、伊川翔子、高宗歩未、高橋あこ、荒井ひな、岩本千波、秋本奈緒美
(C)2010「怪談新耳袋 怪奇」製作委員会