池上彰がＮＨＫ会長に！？　待望論？　局内から嫉妬も

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池上彰

　「経営委員会への不信は頂点に達した」−

　今月２４日の任期満了に伴うＮＨＫ会長の後任人事問題で、怒りをぶちまけたのは、就任要請を内諾しながら一転辞退を申し入れた前慶応義塾塾長の安西祐一郎氏（６１）。１１日ＮＨＫ局内で開いた会見で、悔し涙をにじませながら５０分間にわたり経営委員会批判を繰り広げ、「いわれなき風評だけで私を評価した」と、ＮＨＫ経営委に赤っ恥をかかせた。白紙に戻った会長人事は難航をきわめている。

　安西氏は会長就任に際して要求したとされる、（１）会長交際費（２）都内の居宅（３）副会長人事−の３つについて「条件として提示したことはなく、説明を求めただけだ」と説明し、怒りに震えた声で否定した。

　この会長拒絶を受けてＮＨＫ経営委員会は同日夜、説明会見を開いた。　小丸成洋経営委員長（６０）は、「安西さんにご迷惑、ご心配をかけた。残念な結果」と謝罪したものの、自身の責任問題ははぐらかした。記者からは「経営委員会は１年間、何をしてきたのか」「人事は白紙というが、今後の予定も白紙なのか」と厳しい声も出た。受信料で成り立つ公共放送の人事を握る立場なのだから当然だろう。ＮＨＫ内部では次期会長に関してこんな声も出始めている。

　「３年の任期を務めた現会長の福地茂雄氏はアサヒビール出身。次も招へいすれば、６年間も“外様”がトップになる。いかがなものか」

　若手の局員からは、同局出身で人気ジャーナリストの池上彰氏（６０）を呼び戻してはどうか、という冗談ともつかぬ悲鳴まであがっているという。池上氏は執筆活動のため、この春をメドに民放のレギュラー番組出演を降りる準備を始めているが…。

　「池上氏は、たまたま安西氏と同じく慶応ボーイだから、そんな声が出るんでしょう。それこそ“みなさまのＮＨＫ”として視聴者ウケはいいかもしれないが、２００５年に報道部記者主幹を最後にフリーとなり、理事職の経験もない。何より今でも局内からの“嫉妬”がものすごくて、とてもまとめきれないでしょう」（ＮＨＫＯＢ）

　救世主はいないのか。

　元ＮＨＫ甲府放送局長の川崎泰資・椙山女学園大客員教授は「会長は内部だろうと外部だろうと、公共放送とジャーナリズムに見識のある人物でなければいけない」と話している。