2011年1月13日11時14分
刑事補償の決定書を受け取るため、宇都宮地裁に入る菅家利和さん=13日午前10時22分、宇都宮市、河合博司撮影
刑事補償の決定書を受け取った後、記者の質問に答える菅家利和さん=13日午前10時30分、宇都宮市、河合博司撮影
10年3月の再審判決は、この再鑑定を根拠に旧鑑定の証拠能力を否定。さらにもう一つの有罪の柱だった捜査段階の「自白」についても、取り調べの問題点を指摘した上、「信用性は皆無」として退けた。この判決の後、裁判長らは立ち上がって菅家さんに謝罪した。(阿部峻介)
◇
〈刑事補償〉 通常の刑事裁判や再審で無罪判決を受けた場合、元被告は不当な身柄の拘束について国に補償金を求めることができる。刑事補償が決まった最近の主な事件では、戦時下最大の言論弾圧事件とされる「横浜事件」や富山県氷見市で起きた強姦(ごうかん)事件で服役後に真犯人が現れた「氷見事件」などがある。