【後藤昇実行委員会名誉会長に聞く −家族連れで足運んで−】
人体の不思議展郡山実行委員会名誉会長の後藤昇郡山健康科学専門学校名誉校長は、福島民報社のインタビューに「本物に触れ、自分の体について考える機会にしてほしい」と語った。
◇人体の不思議展の目的についてお聞かせください。
後藤氏「一言で言えば、一般の人に自分の体や医療に関心を持ってほしい、ということです。現在の医療は医師だけでなく、看護師、薬剤師、理学療法士などさまざまな立場の人がかかわるチーム医療です。そのチームには患者本人も含まれています。一丸となって病気に立ち向かうために、一般の人がもっと人体について勉強する必要があると考えます。」
◇展示について「グロテスク」という声もあるようですが。
後藤氏「「実物」をぶつけることこそ教育の原点。初めて解剖が行われるまでは、日本でも漢方医学が主流だったのですが、実際の体内を見たらまったく違っていた。そこから西洋医学への転換が始まるきっかけになりました。」
◇来場者はどんな人が多いのでしょうか。
後藤氏「女性が7割を占めています。中でも20代を中心とした若い層が目立ちます。ただ、女性は興味本位で来ているのではなく、自分の体の仕組みや胎児の発達の様子を知りたいなどの目的意識を持って訪れているようです。リピーターも多い。そういう意味では、男性にも、もっと関心をもってもらいたいです。
◇子どもにも見てほしいですね。
後藤氏「日本は、体の構造を説明する子ども向けの絵本などの数が極端に少ないのです。家族連れで会場に足を運び、小さな子どもたちにも人体について学ぶ機会にしてほしいと思います。
◇来場者に向けてメッセージを。
後藤氏「合言葉は「みんなで一緒に勉強しよう」です。来場者も主催側も、共に人体の神秘について考えていくイベントにしたいですね。
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