野球:ケチくさいロッテ
ロッテ・ジャイアンツは球界一の人気球団だ。観客動員数は2008年から3年連続で1位だった。ロイスター前監督もファンの情熱について、「社稷球場の熱気は大リーグでも見られないほどすごい」と舌を巻いている。
そんなロッテが11日に開かれた韓国野球委員会(KBO)の理事会で第9球団の設立に反対した。8球団のうち反対したのはロッテだけだ。反対理由は「新球団設立は時期尚早。今は球界の拡大よりも中身を充実させる時」ということだった。果たしてそうだろうか。
NCソフトなど3企業は、昌原市をフランチャイズにすることを表明した。ロッテは統合昌原市に属している馬山市を第2のホームとしてきた。したがって本当の理由は、昌原市に第9球団が誕生するとファンの減少が避けられないからだ。
なによりもロッテは、昨年の野球人気で潤ったにもかかわらず、野球人気で生まれた新球団設立のムードに対しては水を差しているのだ。ロッテの了見の狭い行動がこれだけではない。
ロッテの花形スター、李大浩(イ・デホ)はKBOに年俸調整を申請した。李は7億ウォン(約5200万円)を希望し、球団は6億3000万ウォン(約4700万円)にこだわっている。李の要求額が高すぎるという声もある。だがおかしいのは年報交渉でのロッテの言い分だ。
ロッテは李に提示した条件が「イ・スンヨプ級」の最高待遇であることを強調した。6億3000万ウォンはイ・スンヨプがサムスン時代の2003年の年俸額だ。ロッテが「イ・スンヨプ級」と言うなら、その間の物価上昇分を加味した金額を提示すべきだ。
通常スター選手が過度な年俸を要求するとチームメートが相対的剥奪感を感じるケースが多いという。しかし現在ロッテの選手の間では「胸がスカッとする。李がわれわれの気持ちを代弁している」との反応も出ている。
ロッテの選手らはこれまで年俸交渉でプライドを傷つけられてきたという。このようにロッテは、大都市釜山をフランチャイズにしているにもかかわらず、大局的な視点はおろか、ケチくさい行動ばかりをとっている。そのため球界関係者から、一日も早く第9球団が誕生したほうがよいとの声も出ている。
姜鎬哲(カン・ホチョル)記者