【ワシントン=共同】物質と出合うとエネルギーを発して消滅する「反物質」が、雷の発生に伴って生成されたことを示す証拠を米航空宇宙局(NASA)の研究チームが初めて発見し、10日発表した。
自然界にはあまり存在しないとされる反物質が、雷という自然現象によって生成されることが分かり、この分野の研究が活発化しそうだ。
チームによると、2009年12月、NASAのガンマ線天文衛星「フェルミ」がエジプト上空を通過中に、特徴的なガンマ線を検出。分析したところ、反物質の一種で、通常の電子とは反対のプラスの電気を帯びた陽電子が、衛星を構成する物質の電子と衝突して消滅した時に発生したガンマ線であることを突き止めた。
同じ時刻に南に約4500キロ離れたザンビアで雷が発生していることから、まず雷に伴ってガンマ線が発生。次にこれが大気中の物質の原子核近くを通過すると陽電子に変化し、地球の磁場に沿って北方に移動、微量が衛星にぶつかったとみられる。
ザンビアからエジプトまでは遠く、直進するガンマ線は水平線に阻まれて衛星に到達できないため、雷由来のガンマ線が直接検出されたわけではないとしている。
反物質は電子や陽子などと重さは同じで、帯びている電気の性質が反対の物質。09年に日本でも公開された映画「天使と悪魔」では、反物質が盗み出され、超強力な爆弾の材料に使われるという設定が話題となった。
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