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その110番大丈夫?

2011年01月11日

 「パトカーで駅まで乗せて」「飛騨にクマは出るの?」――。県内で昨年、こんな内容の110番通報が2万件を超え、10年前の2倍になった。警察の仕事とは関係の薄い要望や相談が大半を占めており、県警は「急がないときは、警察安全相談室(#9110)に連絡して」と呼びかけている。(逸見那由子)

 10日の「110番の日」にあわせ、県警が昨年の通報についてまとめた。
 県警によると、昨年1年間に受けた110番は14万6659件。このうち、いたずらや間違いをのぞく受理件数は12万1983件(前年比5255件増)で、2004年以来、6年ぶりに増えた。携帯電話からの通報は8万8626件(同5622件増)と、全体の7割以上を占めた。
 内容別にみると、「交通関係」の5万186件(41・1%)の次に多く、2万500件(16・8%)におよんだのが「要望・苦情・相談」。夫婦げんかなど、男女間や近所でのトラブルが含まれる。2000年は1万906件で、10年で2倍近くに増えた。
 男女間のトラブルは、ドメスティック・バイオレンス(DV)やストーカー、傷害事件につながる可能性もあるため、軽視はできない。しかし、ほとんどはごみの出し方や騒音をめぐるトラブル、「地理がわからないからパトカーで送って」「宅配便の営業所は開いてるか」など、緊急性のないものだという。
 110番を受ける通信指令室では、通報の数が対応の警察官の人数を超えると、つながりにくくなる。「要望・苦情・相談」の件数が倍増した理由ははっきりしないが、「権利を主張する人が増えたからでは」と担当者。「事件・事故の受信に支障が出るので、かける前によく考えてほしい」と話している。

■去年は、こんな110番もありました
▽夜10時すぎに男性が「近くにトラックが止まり、10人くらいの男が何か下ろしている」と110番。警官が駆けつけると、家族で引っ越し荷物を運び入れていた。(養老町)
▽「飲食店の前で、震えた手で包丁を持っている男を見た」と女性。現場に急行した警官が男を探していると、店の主人が「さっきまで店先で包丁を研いでいました」。(下呂市)
▽「家にいるはずの妻がいない。事故ではないか」。男性からの110番で、警官が付近を捜索。すると、1時間後に妻が帰宅した。「忘年会だったの」(岐南町)
▽「自宅の敷地に血染めの軍手が捨ててある」。男性が110番。警官が軍手を拾い上げると、赤いペンキがついていた。(岐阜市)
▽真夜中。「玄関のチャイムが鳴り続けている。怖い」と女性から通報。玄関には誰もおらず、インターホンの故障と判明。(大垣市)

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