衆院:官房長官らの不信任案否決

2010年11月16日 0時9分 更新:11月16日 0時44分

衆院本会議で不信任決議案が否決され、一礼する仙谷由人官房長官=国会内で2010年11月15日午後10時2分、三浦博之撮影
衆院本会議で不信任決議案が否決され、一礼する仙谷由人官房長官=国会内で2010年11月15日午後10時2分、三浦博之撮影

 衆院予算委員会は15日夜、5兆900億円の経済対策を盛り込んだ10年度補正予算案の締めくくり質疑を行った。採決に先立ち、自民党は中国漁船衝突事件のビデオ流出などの責任を問い、仙谷由人官房長官、馬淵澄夫国土交通相への不信任決議案を衆院に提出したが、与党などの反対多数で否決された。補正予算案の同委員会採決は15日深夜に行われ、与党と社民党の賛成多数で可決した。与党は補正の16日未明の衆院通過を断念、同日中に衆院本会議を開き、補正予算案を衆院通過させる方針。

 両不信任案の処理を優先するため、与野党は衆院予算委をいったん中断。15日夜の衆院本会議で仙谷、馬淵両氏に対する不信任案を否決した後、衆院予算委を再開、補正予算案は与党などの賛成多数で可決された。補正は野党が過半数を占める参院では否決される見込みだが、憲法の規定で衆院の議決が優先され、補正予算は成立する。一方、与党は当初、補正の関連法案、地方交付税法改正案も15日中に衆院通過させる方針だったが、16日に先送りした。

 野党側は15日午前、補正審議を巡りビデオ映像の全面公開に応じない政府・与党に反発し、予算審議を拒否。民主党は流出した約44分間の映像について「ただちに(政府に)対応させる」と提案し、野党側は受け入れたため、予定より約7時間遅れて補正予算案の締めくくり質疑が始まった。だが、自民党は不信任決議案提出に踏み切った。【野原大輔】

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