2010年11月15日 10時19分
環太平洋パートナーシップ協定(TPP)の交渉に参加している米国など9カ国の首脳が14日、横浜市内で会合を開いた。オバマ米大統領ら首脳は、来年11月に米ハワイで開くアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議までにTPP交渉の妥結を目指す方向で一致した。
会合には菅直人首相もAPEC議長としてオブザーバー参加した。TPP関係国との協議開始を明記し、9日に閣議決定した「包括的経済連携に関する基本方針」について、菅首相は「再び大きく国を開く決意のもと、高いレベルの経済連携を進める。開国と農業再生を両立させる大戦略だ」とTPPへの参加に改めて意欲を表明。TPP交渉中の9カ国と「緊密に協議をしていきたい」と述べた。
首脳会合は、日本の協議開始表明を歓迎するとともに、貿易自由化度の高いレベルの協定を目指すことを確認。議長を務めたオバマ大統領が来年のAPECまでのTPP交渉妥結を目指すことを呼び掛け、各国首脳が賛同した。TPP交渉参加国は、米国のほか、シンガポール、ニュージーランド、チリ、ブルネイ、オーストラリア、ペルー、ベトナム、マレーシア。【増田博樹】