大相撲九州場所:白鵬63連勝、栃ノ心を圧倒

2010年11月14日 20時26分 更新:11月14日 20時51分

豪快な上手投げで栃ノ心を降し、白星スタートの白鵬(奥)=福岡国際センターで2010年11月14日、和田大典撮影
豪快な上手投げで栃ノ心を降し、白星スタートの白鵬(奥)=福岡国際センターで2010年11月14日、和田大典撮影

 大相撲九州場所は14日、福岡市博多区の福岡国際センターで初日を迎え、双葉山が持つ最長連勝記録「69」に挑む白鵬は上手投げで栃ノ心を土俵にたたきつけて連勝を「63」に伸ばした。大関陣は把瑠都が稀勢の里を豪快に寄り切り、阿覧に完勝した琴欧洲とともに白星発進。一方、日馬富士は琴奨菊の投げに屈し、魁皇も得意の形に持ち込めず安美錦に敗れた。秋場所11勝の関脇・栃煌山は白星スタート。

 ○…魁皇の23回目の九州場所は不満が残る滑り出しとなった。巧みな前さばきの安美錦に得意の左四つの形を封じられて完敗。「中途半端だった」と悔やんだ。それでも満身創痍(そうい)だった秋場所に比べ、場所前のけいこも精力的にこなし、「体は大丈夫」ときっぱり。白鵬をしのぐ地元の大声援を背に「もっと攻める相撲を取らないと」と仕切り直しを誓った。

 ○…関脇2場所目で大関昇進の足場固めをしたい栃煌山が好発進。「(相手は)まともには来ないと思った。集中できて良かった」と話した通り、朝赤龍の立ち合いの変化を見抜き、危なげなく突き落とした。「まだプレッシャーのかかる時期ではない。まずは勝ち越し」と落ち着きも出てきた。

 ◇白鵬が谷風の63連勝に並ぶ

 白鵬が九州場所初日の14日、栃ノ心を降して63連勝を記録し、江戸時代の第4代横綱・谷風が1778~82年に作った連勝記録に並んだ。日本相撲協会によると、不戦勝・不戦敗が現行の記録扱いになったのは1928(昭和3)年以降で、それまでは休場しても連勝記録は途切れなかった。谷風の連勝中には全休1場所のほか、預かり(勝負つかず)なども含まれていた。

 ◇九州場所初日として最多の懸賞

 14日、九州場所初日としては最多となる計86本の懸賞がかかった。これまでの最多は09年の84本だった。

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