中国外相:菅首相とは「会晤」 米露は「会見」

2010年11月15日 10時53分 更新:11月15日 12時31分

APECの首脳宣言を発表し中国の胡錦濤主席(左から2人目)と握手する菅首相=横浜市西区のパシフィコ横浜で2010年11月14日(代表撮影)
APECの首脳宣言を発表し中国の胡錦濤主席(左から2人目)と握手する菅首相=横浜市西区のパシフィコ横浜で2010年11月14日(代表撮影)

 中国の楊潔チ(よう・けつち)外相は14日、胡錦濤国家主席が主要20カ国・地域(G20)首脳会議とアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席した成果を強調する談話を発表した。この中で、G20が開かれたソウルでのオバマ米大統領やメドベージェフ露大統領らとの会談は、正式な会談を意味する「会見」とし、横浜での菅直人首相との会談については「会晤(かいご)」と表現して区別した。国内の反日世論に配慮し、格式でやや劣る扱いにしたとの見方も出ている。

 中国語の「会見」も「会晤」も会談を意味し、過去には国営新華社通信の記事の中で混在しているケースもあった。晤は一般的に「明らか」などを意味するが、中国では「会う」の意味で使われる。

 今回の日中首脳会談については、中国外務省の発表や新華社の記事に「会見」の表現が1カ所入っていたのを後で「会晤」に統一したほか、華僑向け通信社、中国新聞社も当初は「会見」としていたのを「会晤」に直した。

 14日付の中国共産党機関紙「人民日報」は、日中首脳会談の記事を1面で掲載しており、両首脳が座って話し合っている写真も掲載した。他の主要紙も1面で扱うなど正式会談と変わらない扱いと言える。ただ、「格が低いと受け取る人もいる『会晤』を使うことで国内世論の反発を招かないようにした」(日中関係筋)との指摘も出ている。【成沢健一】

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