日韓首脳会談:図書引き渡しで正式合意

2010年11月15日 10時36分 更新:11月15日 11時22分

朝鮮半島由来の図書の引き渡しに関する協定の署名式後、握手する韓国の李明博大統領(右)と菅首相=横浜市西区のパシフィコ横浜で2010年11月14日(代表撮影)
朝鮮半島由来の図書の引き渡しに関する協定の署名式後、握手する韓国の李明博大統領(右)と菅首相=横浜市西区のパシフィコ横浜で2010年11月14日(代表撮影)

 菅直人首相は14日、韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領と横浜市内で会談した。植民地時代に日本に渡った「朝鮮王室儀軌」など朝鮮王朝由来の図書1205冊を韓国に引き渡すことで正式に合意。日韓外相が図書協定に署名した。また北朝鮮の核問題を巡る6カ国協議について、両首脳は「形式的な対話の再開は意味がない」として北朝鮮が非核化進展のための「具体的な行動を示す必要がある」との認識で一致、日米韓で緊密に連携する方針を確認した。

 首相は図書協定署名について、日韓併合100年を念頭に「大きな節目の年だ。未来志向の日韓関係を強化していく上で重要な基調を構築できた」と強調。大統領は署名を歓迎し、「韓日関係の画期的な変化のきっかけとなった。韓日協力をより強化していきたい」と応じた。日本政府は同協定の今臨時国会中の承認を目指す。

 04年以来中断している経済連携協定(EPA)交渉について首相が再開の意向を伝えたが、大統領は交渉の必要性を認めながらも「今後も努力していきたい」と述べるにとどめ、再開は見送られた。首相は年内の大統領訪日を招請、大統領は「シャトル外交を積極的にやっていきたい」と応じた。会談には仙谷由人官房長官も同席した。【吉永康朗】

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