名ばかりミルクティーの甘くない真実 多量の添加物、健康被害の危険性高く (1/2ページ)

2011.1.12 05:00

北京の街角で飲み物を売るスタンド。利益至上主義に傾く中国で「食の安全」が揺らいでいる

北京の街角で飲み物を売るスタンド。利益至上主義に傾く中国で「食の安全」が揺らいでいる【拡大】

 冬を迎えた中国の街頭では熱いミルクティーを手にする人をみかける。「ゼリー入りミルクティー。温かいよぉ~。1杯2元(約25円)」。売り子たちはこう言ってラッパを鳴らし、客の呼び込みに余念がない。

 ところが、「フルーツ味ミルクティー」などと銘打った飲み物の多くは、実は牛乳も果汁も含んでおらず、材料は十数種類の食品添加物を含む茶粉(有機顔料)、乳清、フルーツ粉。牛乳やフルーツのような味は添加物であり、その利益率は本物の400%以上にのぼるという。

 ◆利益率400%の秘密

 安徽省合肥市内ではミルクティー1杯が2~2.5元で売られている。店内には大きなガラス瓶が並び、マンゴー、ライチ、オレンジ、紫芋、ブルーベリーなどと“風味”が記されている。注文すると、店主はプラスチックカップに、白い粉を2さじ、褐色のゼリーを数粒入れる。湯を入れてストローでかき混ぜれば、色鮮やかなミルクティーの完成だ。

 成分を尋ねると、紅茶味は茶粉、白い粉は牛乳に代わる乳清。フルーツ味を求める客にはフルーツ粉を入れる。店内には3種の粉が山積みだった。

 店主によると、合肥市内のほとんどのミルクティーは3種類の粉に湯を注いだだけで、牛乳も果汁も含まれていない。

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