衆院政治倫理審査会出席をめぐる20日の菅直人首相と小沢一郎民主党元代表の会談が決裂した。民主党大阪府連の内部では「小沢元代表には国会に出てほしい」と願う声が聞かれる。政治とカネの問題をめぐる内紛に加え、橋下徹大阪府知事率いるローカルパーティー大阪維新の会の“旋風”に、来年4月の統一地方選を控える地方議員に焦りの色がにじむ。
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紹介される民主党府連の統一地方選立候補予定者。逆風の中、反転攻勢なるか=11月23日、大阪市北区 |
「茶番劇だ」。20日に大阪府庁で統一地方選の候補擁立を発表したみんなの党の渡辺喜美代表は、菅・小沢会談を酷評。「脱小沢のパフォーマンスで支持率を上げる魂胆がありあり」と続け、政倫審に比べて強制力がある証人喚問の実施をあらためて訴えた。
「『やましい事はない』と小沢元代表は言っているので、国会に出て対応してほしい」と大阪府連幹事長の土師幸平府議は厳しい世論を念頭に語るが、民主党への風当たりの強さはこれにとどまらない。
「『脱ダム』を中央の民主党は言っている。地方の民主党もはっきり意思表示すべき」と橋下知事は、槇尾川ダム建設事業の結論を知事の責任で出すよう求めた民主党府議団の姿勢を批判。「こんなことをしていると統一地方選の格好の攻撃のネタになる。政治的意見を出すのは分権時代は必要不可欠だ」とけん制した。
永田町の内紛に悩まされ、知事の口撃の矢面に立つ民主党府連だが、手をこまぬいているわけではない。今年4月に発足した「大阪再生・活性化PT」(座長・中川治衆院議員)は、新年最初の常任幹事会がある1月22日までに統一地方選マニフェストを発表する。
「地域政党のようにできもしないことを言うのではなく、できることをマニフェストにする」と土師幹事長は大阪都構想を掲げる維新の会を逆にけん制し、政権政党の立場を強調、反転攻勢の構えを見せている。
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