民主党の小沢一郎元代表は8日、和歌山県田辺市の熊野本宮大社を参拝した。目前に控えた強制起訴や、菅直人首相からの衆院政治倫理審査会(政倫審)への出席要求で党内でも苦しい対応を余儀なくされている。参拝には国会議員は伴わず、「人の再生の場」とされる熊野三山を訪れ、心の整理をしたようだ。
小沢氏は参拝に先立ち、宮司と面会し、「国の状況への憂いの中、国が少しでも良くなるよう、お参りに来た」と表明。記者団から「何をお願いしたか」と聞かれると、「無心、無心」とかわしたが、党関係者は小沢氏の心境について「裁判を前に心を清めたかったのだろう」と代弁した。
小沢氏は幹事長辞任後の昨年6月に熊野古道を訪れ「参院選後には本宮(熊野本宮大社)まで歩きたい」と語っていた。【朝日弘行、山下貴史】
毎日新聞 2011年1月8日 19時46分(最終更新 1月8日 20時02分)