政治ジャーナリストの藤本順一さんと上杉隆さんによる東京スポーツ新聞の連載コラム「永田町特別ワイド」を書籍化。永田町の内情に詳しい藤本氏と上杉氏が、自民党の安倍晋三政権から民主党の菅直人政権までの約3年間の政局を論じた。
昨年10月に尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件を論じた際には、受託収賄罪などで実刑が確定し、収監を控えていた鈴木宗男・前衆院議員が「特別ゲスト」として登場。鈴木前議員は事件後、丹羽宇一郎・駐中国大使が前原誠司外相に船長の釈放を求めたとの情報や、民主党の細野豪志前幹事長代理が「密使」として北京に送り込まれた際、党職員が随行していたことなどを明かした。
また、今年の政局を占う「新春政局放談」では、「野党を巻き込んだ内閣改造が起きる。財政再建路線で菅(直人首相)さんと政策が一致する与謝野馨元財務相は官房長官として打ってつけの人材」(藤本氏)、「小沢(一郎元民主党代表)さんが復活する。党内を反主流派で固めて、党内での政権交代を目指す」(上杉氏)などと大胆予想している。扶桑社。税込み1365円。【袴田貴行】
〔都内版〕
毎日新聞 2011年1月12日 地方版