日本相撲協会は10日、野球賭博関与で同協会を解雇された元大関琴光喜の田宮啓司氏(34)が、力士としての地位保全を求めた仮処分申請を、東京地裁が却下していたと発表した。
12月1日付で却下され、同24日の理事会に係争中の事案の一つとして報告。田宮氏が訴訟を起こす可能性について、二所ノ関広報部長(元関脇金剛)は「想定している」と含みを持たせた。
田宮氏復帰への拒否反応は協会内に根強い。ある親方は「悪いことをした人間が戻れるわけがない」とし、別の親方は「本人は裁判にするつもりはないと私は聞いている」と話した。また、田宮氏と親交がある元大嶽親方(元関脇貴闘力)の鎌苅忠茂氏は「(訴訟にするかは)まだ聞いていない」と話した。