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今年成人を迎える人たちって大変な時代に生きてると思う

[ICON]My Life After MIT Sloan

Lilac提供:My Life After MIT Sloan

今日は成人式ですね。ハタチになる人はおめでとうございます。

私が成人式を迎えた1999年に比べると、たった12年で、時代はまったく変わった、と思う。当時は「失われた10年(Lost decade)」なんて言葉すら、まだ一般的でなかったけれど、いまや日本の失われた日々は20年に突入しようとし、「日本破綻→IMF介入論」まで囁かれている。中国・韓国・台湾も勢い拡大していたが、今ほどの存在感はなく、まだ日本企業が「頑張れば」過去の栄光を取り戻せそうに見えた。国内を見渡しても、年金問題も、非正社員増大問題も、ワーキングプア問題も、当時は取りざたされることは無かった。どれも、この12年の間に顕著になったものだ。

私が今年成人式を迎えるハタチだとしたら、どんな気持ちだろう。正直な気持ち、自分なんかよりずっと大変な時代になってるなと思う。

1) 今の社会人に求められてる以上に、グローバルな能力が必要とされる



たとえば英語。私がハタチのころは、英語なんて結局のところ出来なくても、一流企業に就職したり、いい就職をすることは可能な時代だった。もちろん、世界を舞台に働くとかならば英語は不可欠だが、英語力が無くても、責任のある仕事をして、面白い人生を送ることは出来た。しかし、これからは、企業自体がグローバルに生き残るため、大量の社員が海外に送られ、海外から採用し、果ては社内で英語を公用語としたりする企業も増える。そうすると面白い仕事をやるためとか、人より出世するためではなく、文字通り生き残るために英語が必要となる。

対人能力もグローバルに。単に日本人だけの環境で、日本の組織でうまく動けるってだけでは強みにならず、世界中の色んな文化の人たちを統率し、動かしていく能力が必要になってくる。根本にある思いやりとか、決断力は変わらなくても、リーダーシップの発揮の仕方は日本人だけの環境とは異なる。

日本は市場としてはまだ大きく、日本だけでも生き残れる産業はたくさんある。でも、日本市場だけでは小さすぎて生き残れない産業から順に、こういう能力が必須となってきている。たとえば、化学プラントメーカーなんて、20年以上前からグ、英語やグローバルな対人能力が必要だった。それが、製造業とか、日本が得意とするところにまでグローバルな波がやってきたということ。一方サービス業は、まだ日本語の壁に守られているところも多いが、5-10年のうちには、多くのがグローバル化の波に飲み込まれるだろう。

2) 就職戦線ですら、よりグローバルに戦うようになる



今年就職活動をしている1年上の先輩たちが、既に直面しているけど、より多くの日本企業が「グローバル採用」を目指すようになるだろう。それは今までのように、日本人中心に、日本語能力を必須として採用するのではなく、採用される新人の半分以上が日本人以外だったり、選考基準としても日本語以外の言語が話せること、日本以外の環境での経験があることや、グローバルな環境でも対応できることを前提とした採用に移行していくということだ。

私の世代が就職活動したころは、採用のグローバル化なんて外資系を受けている一部の人だけ直面していた話だが、今年ハタチの人たちは、普通に日本企業だけを受ける人も直面せざるを得なくなっている。現に、世界展開が必須となる製造業やリテールの一部は、採用のグローバル化を開始している。

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採用だけでなく、入社した新人にも、必ず海外で研修したり、海外勤務を必須とする企業は増えていくだろう。

でもこれも結局、大きな日本市場ですら、生き残りが難しくなってきた産業から、グローバルに展開することが求められてるからだ。お隣の韓国は市場が小さく、韓国だけでは戦えないから、大手メーカーのサムスンやLGなんか、10年以上前からこういう採用や人材育成を行っていた。

3) 今より貧富の差が進んだ格差社会になり、「普通の家庭」では、夫婦二人で働いて漸く家計を維持するのが当たり前、結果として女性の社会進出がより進むだろう。



もうこれは私の世代から始まってるけど、今ハタチの人たちはより顕著になるだろう。夫が世帯収入の大部分を稼ぎ、家族を支える核家族モデルは、「夫婦合わせて600万円」の収入帯で崩壊しているが、今後はもっと上の収入帯でもそうなってくるだろう。
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Lilac

マサチューセッツ工科大学のMBA(MIT Sloan)を今年6月に卒業。
技術経営、イノベーション論、組織論に興味。
Lilac (Lilaclog) on Twitter

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