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はえ縄用の疑似餌:

150kmものはえ縄でマグロとサメを捕獲する。

夜中からサメを運ぶ

まだ子供のヨシキリザメ

ヒレ切り作業

ネズミザメの心臓は珍味として刺身で食べられる

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全てヨシキリザメ(マグロはえ縄船一隻より):マグロはえ縄漁での混獲で捕らえられたという

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ヒレだけ持ち帰ることは禁止されているはずだが、未だにヒレしかないものも

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1956~2008年までの日本国内でのサメ捕獲量(単位はトン)


国連食糧農業機関FAO)によると、エイを含む世界のサメ類の漁獲量は1940年代の約20万トンから2003年の約90万トンまで急増した。その後、世界全体では減少に転じたものの、依然としてアジアの発展途上国を中心に漁獲量が高レベルで推移している。

 米国の環境保護団体オシアナによると、世界のフカヒレ取引の中心地である香港に08年に輸出されたフカヒレは、乾燥品が4314トン、冷凍品が5636トンに上る。日本から輸出されたフカヒレの量は冷凍、乾燥合わせて約162トンで世界14位だった。

 年間の漁獲数は最大7300万匹に達するとの試算もあり、中国の経済成長に伴って近年、消費量が増加傾向にあるとされる。日本でも需要は増加傾向にあり、以前に比べフカヒレは身近な食材となっている。

 今回取引規制が提案されたアブラツノザメ、アカシュモクザメなどは、いずれもフカヒレ目当ての漁業の対象で、各地で資源量の急減が報告されている種だ。

 アブラツノザメは日本のサメ漁の中でも重要な種の1つで、古くから東北地方などを中心に漁獲され、刺し身や煮物、かまぼこの原料として広く利用されてきた。

 水産庁によると、1952年に約6万トンあった日本のアブラツノザメの漁獲量は93年をピークに急減、現在では 600トン前後にまで落ち込んでおり、「資源レベルは低位で減少傾向にある」という。

 水産庁は「成熟に達するのに雄で23年、雌で14年を要することを考えると、資源の回復は極めて困難だ」と指摘。これ以上の減少を防ぐためには、現在より漁獲量を増やさないことが望まれるとしているが、漁獲枠の設定など、具体的な資源管理はほとんどなされていない。

 FAOは1999年にサメ類に関する国際行動計画をまとめ、各国政府などに漁獲データの収集や資源管理の推進などを求めた。だが、漁網への混獲などで多くのサメが漁獲されていることや、ヒレだけを切って価格の安い体を捨ててしまう漁業なども依然として一部で続いており、漁業の実態すらよく分かっていないのが実情だ。

 国際自然保護連合(IUCN)の種の保存委員会のサイモン・スチュアート議長は「サメは他の魚に比べて繁殖年齢に達するまでの時間が長く、中には(卵ではなく胎内で育てた子どもを産む)胎生のサメもいて繁殖率も低い。一度個体数が減少すると、回復までにはクロマグロなどに比べてもかなり長い時間を要する」と指摘。「マグロのような漁業資源の管理もほとんど行われていないので、多くのサメの将来はかなり不安だ」と話している。

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