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小沢氏、政倫審出席拒否 首相との一対一会談決裂

2010年12月20日13時30分

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写真:民主党の小沢一郎元代表との会談を終え、会見する菅直人首相(左)と岡田克也幹事長=20日午後1時9分、首相官邸、飯塚悟撮影民主党の小沢一郎元代表との会談を終え、会見する菅直人首相(左)と岡田克也幹事長=20日午後1時9分、首相官邸、飯塚悟撮影

写真:菅直人首相との会談を終え、首相官邸を出る民主党の小沢一郎元代表=20日午後0時36分、飯塚悟撮影菅直人首相との会談を終え、首相官邸を出る民主党の小沢一郎元代表=20日午後0時36分、飯塚悟撮影

 菅直人首相は20日午前、民主党の小沢一郎元代表と首相官邸で会談した。首相は衆院政治倫理審査会(政倫審)への自発的な出席を直接要請し、応じなければ政倫審で出席を求める議決に踏み切る考えを伝えた。これに対し、小沢氏は議決されても出席しない考えを示し、会談は決裂に終わった。首相は20日午後の党役員会で、今週中にも議決に踏み切る方針を確認したい考えだ。

 会談は当初、岡田克也幹事長も同席する予定だったが、小沢氏の意向で首相と一対一で約1時間半行われた。会談後、小沢氏は記者団には無言で官邸を退出した。

 首相は会談後、首相官邸で記者団に会談内容を説明した。それによると、首相は「政倫審に小沢氏自ら出てほしい。小沢氏の『政治とカネ』の問題は国会運営や選挙にもマイナスの影響がある」と述べた。小沢氏は17日に岡田氏に提出した「司法手続きの段階に入っており、政倫審に自ら出席しなければならない合理的な理由はない」などとした出席拒否の理由を示した書面を改めて提示。地方選での連敗や内閣支持率の低迷について「私の『政治とカネ』の問題もあるかもしれないが、それ以外の影響もあるのではないか」とも語り、首相の政権運営に問題があるとの認識を伝えた。首相は20日午後の役員会で今後の対応を協議することも明かした。

 首相は17日、沖縄県うるま市で記者団に「小沢元代表は、国会で決められれば国会で説明すると言っておられたと記憶している。小沢氏が拒否したと伝わっているが、事実ならば残念だ」と述べ、小沢氏に出席を求める考えを示していた。小沢氏から会談で拒否の意向を直接確かめたことを受けて、ただちに政倫審の日程を決める幹事会を開いて議決の手続きに入るよう岡田氏に指示する構えで、今週中にも小沢氏に出席を求める議決が行われる可能性が高い。

 政倫審の民主党委員には小沢氏に近く議決に反対の委員もいるため、岡田氏ら執行部は委員の差し替えも検討している。しかし民主党内では小沢氏に近い議員を中心に、地方選での敗北が続く菅政権を批判するため、両院議員総会の開催を求める署名集めが本格化しており、党内対立が決定的になる可能性がある。

 政倫審での議決には法的拘束力はなく、小沢氏は議決後も出席を拒み続けることができる。その場合、首相や岡田氏が国会での証人喚問を求めたり、離党勧告に踏み切ったりするなど、より厳しい対応をとるかが今後の焦点だ。

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