すりより菅のセコさに猛反発 たちあがれ園田「この人ダメだ!」

2010.12.27


理念なき連立に突き進んだ与謝野氏と平沼氏。園田氏らの懸念は深まるばかりだ【拡大】

 菅直人首相(64)から連立政権参加を打診されていたことが明らかとなったたちあがれ日本。27日の議員総会で協議するが、入閣を打診された平沼赳夫代表(71)、与謝野馨共同代表(72)は連立に前のめりだが、実力者の園田博之幹事長(68)らが猛反発しており、政府内でも悲観的な見方が広がっている。園田氏らが「この人とはダメだ」と強く確信したとされる菅首相の行動とは−。

 複数の関係者の話を総合すると、首相が連立参加を打診したのは11月18日の与謝野氏との会談でのこと。2人は今月4日にも極秘会談し、首相は“あめ玉”として平沼氏の拉致担当相としての入閣を求めた。与謝野氏は6日に平沼氏に報告し、両氏は連立入りへ本格検討に入った。

 与謝野氏が首相と会談した11月18日から数日後のこと、首相サイドからは園田氏などにもアプローチが行なわれていた。

 たちあがれ関係者が言う。

 「首相は『与謝野さんの件では大変申し訳なかった』『来年の通常国会では、ぜひ協力して欲しい』と要請してきたが、ウチが政権に協力しても、参院で与党が過半数に戻るわけでもないし何のメリットもないじゃないかと尋ねたところ、『衆院で3分の2があるじゃないですか』とサラリといったそうです」

 民主党が7月に参院選で敗北して以降、たちあがれ幹部の頭にあったのは、民主、自民両党による大連立構想だった。国の借金と社会保障費は増える一方で、このままでは早晩日本国債が暴落する。国を救うには、増税に否定的な小沢一郎元民主党代表(68)を切った上で、2大政党が休戦協定を結び、懸案を片づけるしかない−。菅首相の言葉はそんな構想とはほど遠い、その場しのぎにしか映らなかったのだ。

 さらに、たちあがれ関係者が続ける。

 「ウチから、『そんなセコいことを言っていては駄目だ。小沢氏を切り、自民党に頭を下げていけばいいじゃないか。消費税はどうするのか』と聞くと、首相は『消費税は参院選で出したのだが、評判が悪くて…』と言葉を濁したというんです。この件で、園田氏らは、菅首相はただ権力に固執したいだけだと悟ったようです」

 園田氏は菅政権が尖閣問題でつまずく前の今秋、与謝野氏とともに自民党の谷垣禎一総裁と会食し、「菅サイドが税と社会保障の協議を求め、党首会談を要請してきても断るな」などと釘を刺す努力をしてきた。それだけに、理念も覚悟もない菅首相の言葉は衝撃だったという。

 最近の園田氏は「もう菅内閣で大連立は無理。民主党の顔が変わり、小沢氏が去って始めて協議のテーブルに着ける」と周囲に語っている。

 しかしこれまで政治活動をともにしてきた与謝野氏は、22日に平沼赳夫代表とともに岡田克也民主党幹事長と会談。平沼氏とともに、菅政権への合流に意欲的だ。永田町では「与謝野官房長官、平沼拉致問題担当相で話は付いているのでないか」などとのウワサが飛び交っている。だがたち上がれ日本では、6人の衆参議員のうち、園田氏や藤井孝男元運輸相、片山虎之助元総務相、中山恭子参院議員が連立に反対。保守色の強い平沼氏も、支持者との関係から連立を決断するまでには至っていない。議員総会では、与謝野氏1人が孤立する可能性がある。

 日本の政治を前に進めるためには、菅政権を倒すのが先か、菅首相と組むのが先か…。谷垣氏は与謝野、園田氏と会食した当時、「袖にしない」と約束したが、その後の内閣支持率急落を受け、今では衆院解散・総選挙に追い込もうと必死だ。多数派工作が不調に終わりつつある菅首相が繰り出す次の一手は何か。

 

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