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第一会派目指し、民主・自民が競り合い 県議選

2011年1月6日

 県議選は、昨年9月に誕生した阿部守一知事を支援した県政与党の民主・社民系「改革・緑新」と、野党に転じた「自民党県議団」が、第一会派を目指してせめぎ合う。ただし、国政では菅直人内閣への風当たりが強く、民主系候補は苦戦を強いられそうだ。共産、公明なども、現有議席以上の獲得を狙って、擁立準備を進めている。

 現在、県議会(58議席)の第一会派は自民党県議団で18議席。一方、改革・緑新は12議席の第二会派。阿部知事は少数与党のもと、厳しい県政運営を迫られている。

 知事選勝利の余勢を駆って、民主党県連の倉田竜彦幹事長は昨年10月、「公認・推薦で20議席を確保し、阿部県政を支える第一会派を目指す」と表明した。ところが、その後、内閣支持率は低迷し、統一地方選の前哨戦と言われた昨年12月の茨城県議選では、民主の公認・推薦候補24人中、18人が落選と大敗を喫した。

 勢いの陰りが見える民主県連にとって、頼みとしたいのが「阿部知事人気」。知事選後に県世論調査協会が実施したアンケートでは、阿部知事の支持率は82.6%と高い評価だった。

 県連幹部は「『民主』ではなく、『阿部与党』を前面に打ち出して戦う」と意気込むが、候補者擁立は思うように進んでいないのが現状だ。

 一方の自民党県連は、「公認・推薦あわせて20議席台」(石田治一郎幹事長)を目標に据え、第一会派を死守する構えだ。

 阿部知事の目玉公約である「信州型事業仕分け」についても、委員会審議で県の予算案に反対し、修正案を提出するなど対決色を鮮明にした。

 ベテラン県議は「支持率が高いと言っても、田中康夫元知事の時のような熱狂はない。民主党に『阿部与党』を打ち出されても、恐るるに足らずだ」と強気だ。

 他会派では共産党(現7議席)が公認・推薦10人の擁立を決めた。公明党(同2議席)は元副議長の牛山好子県議が引退を表明、新顔2人を含めた3人を立てる。民主と統一会派を組む社民党(同2議席)は、これまでに現新各1人の公認を決めた。(二階堂友紀)

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