菅首相強気　小沢氏進退「万が一はない」

　菅直人首相が「世論対策」に打って出た。５日夜、テレビ朝日系「報道ステーション」に生出演し、小沢一郎元民主党代表の辞職問題から消費税、内閣改造まで約４０分、古舘伊知郎キャスターの質問に答えた。

　菅首相は「小沢切り」について、「本来、政治家は本人と国民の声で行動を決める。しっかりした判断をするだろう」と指摘。万が一、小沢氏自身で決めなければ除籍するのか、と問われると「万が一は考えない」と強気の考えを示した。また、財源問題解決へ向けて「政治的生命、覚悟をかけてやる」と繰り返す場面もあった。

　国政選挙や国会開会中でない時期、現職総理がテレビに生出演するのは珍しい。内閣支持率が低迷する中、「小沢切り」などで自身の覚悟や考えを訴え、政権浮揚を図りたい思惑があるようだ。最近では０９年１月、支持率が低迷していた麻生太郎首相も報道番組に生出演したが、同年の衆院選で惨敗し政権を失った。

　菅首相は明日７日には、小沢氏が好んで出演しているネット番組にも進出。約１時間、生出演する。現職首相のネット生出演は初めてというが、小沢氏への対抗意識もうかがえる。

　［2011年1月6日8時13分　紙面から］