アメリカ本土を母港とする原子力空母などの艦艇が先月末から日本近海に展開し、近く、海上自衛隊の護衛艦と訓練を行うことが分かりました。訓練の一部は公開される予定で、この海域での存在感を広く示すことで、北朝鮮や中国をけん制しようというねらいがあるものとみられています。
日本近海に展開しているのは、アメリカ・カリフォルニア州のサンディエゴを母港とするアメリカ海軍の原子力空母「カール・ビンソン」です。アメリカ海軍などによりますと、カール・ビンソンは、先月から定期整備に入っている横須賀基地の原子力空母「ジョージ・ワシントン」の代わりにこの海域に展開しています。活動の期間はおよそ1か月で、近く、九州西方の東シナ海でカール・ビンソンと共に行動している駆逐艦が海上自衛隊の護衛艦と通信を交わしたり、ヘリコプターを互いの艦艇に着艦させたりする訓練を行うということです。また、カール・ビンソンの内部や艦載機の訓練の様子などが日本の報道陣に公開される予定です。アメリカ海軍は、先月、沖縄近海で自衛隊と大規模な共同演習を行った際にもジョージ・ワシントンの内部を公開しており、この海域での存在感を広く示すことで、北朝鮮や中国をけん制しようというねらいがあるものとみられています。