観光客や若者 関心持って
伝統産業の九谷焼を観光振興に役立てようと、加賀市のNPO法人「さろんど九谷」は二月から、九谷焼に親しむ観光ツアーや電子書籍での漫画公開などを始める。九谷焼の歴史や作家などの情報を発信して観光客を呼び込み、地域活性化につなげる狙いだ。(斎藤雄介)
ツアーは「おいしい九谷の旅」と銘打ち、県九谷焼美術館の館蔵品鑑賞や九谷古窯跡、作家の工房見学などを盛り込んだ。二月九、十日の日程で、二〇一四年度の北陸新幹線金沢開業以降を見据え、首都圏からの観光客をターゲットにした。
初日の特別講演会では、東京を中心に執筆活動などを展開する白洲信哉氏が講師を務め、「美を求める心」と題して講演する。ツアーの定員二十人のほかにも聴講者を募集する。
また、若者に九谷焼への関心を持ってもらおうと、電子書籍で歴史や古九谷の産地論争、作家などを紹介する漫画「マンガde九谷」を制作。二月初めにも、多機能情報端末iPadやiPhone用の無料アプリケーションとして公開する予定という。
同NPO法人は〇二年に発足。昨年八月に市から民間提案型雇用創出事業の採択を受け、同九月から今年三月までの期間限定で各種事業を進めている。
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