2011年1月7日
世界最大の家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー」(CES、全米家電協会主催)が6日、米ラスベガスで開幕。参加各社は、画面を触って操作するタッチパネル式の「タブレット」と呼ばれる携帯型情報端末などを披露。カラーの電子ペーパー端末なども展示された。9日までの開催。主催者によると、参加国は130カ国、出展社数は2500社、来場者数は12万人と見込まれる。(米ラスベガス=林智彦、文・写真とも)
【写真特集】世界最大の家電見本市「CES」が開幕出展各社が新技術、新製品をアピールするCESは、その年の技術動向を占う場として、家電業界にとどまらずテクノロジー業界やメディアからも広く注目を集めてきた。昨年のトレンドは3Dテレビと電子書籍リーダーだったが、今年は、タブレットとネットテレビの年になると言われ、40種類以上のタブレット新製品が展示された。
タブレットといえば、昨年、CESの閉幕後にアップルが発表したiPad(アイパッド)が世界的なブームとなった。タブレット状のパソコンはそれまでもあったものの、アップルのモバイル端末用OS「iOS(アイオーエス)」の卓越したデザインと革新的な操作性が、それまでになかった市場を切り開いたと評価された。
無料の携帯用OS(基本ソフト)「アンドロイド」でアップルに対抗するグーグルは、アンドロイドを着実にバージョンアップするとともに、タブレット用に特化したOSの開発も進めてきた。その名も「アンドロイド3.0(通称Honeycomb=「ハニーコム」ハチの巣)」。
ハードウェアメーカーは、アイパッド対抗製品を作るにあたって、「ハニーコム」を採用してソフト面での魅力を高めるか、ハード自体に工夫をして利便性を高めるか、あるいはこの二つの混合という戦略を取り始めている。そのことがはっきりしたのが今回のCESといえそうだ。
グーグルと協力して「ハニーコム」自体の能力で勝負しようとしているのが、米モトローラと韓国のLG。モトローラは「XOOM(ズーム)」、LGは「G―Slate」というタブレットを発表した。XOOMはCESの基調講演にも登場、同社の力の入れ方がうかがわれた。展示場のデモ機は動画が表示されるだけのものだったが、基調講演で見た使い勝手、デザイン性はアイパッドをもしのぐかと思われる水準で、会場の評判もよかった。
ハードウェアの魅力に注力したメーカーとしてはサムスン、レノボ、デルなどが会場で目を引いた。タブレットはそれまでパソコンに縁のなかった層には受けているが、パソコンを使いこなしている層の中には、タッチ入力よりキーボードを使った方が入力が確実で早いことを理由に抵抗感を示す人もいる。この抵抗感をやわらげるため、これらのメーカーが出した答えは、「合体・変形メカ」だ。
サムスンは、「スライディングPC 7シリーズ」でタブレットの下部からキーボードがせり出してくる変形メカニズムを採用、ノートとしてもタブレットとしても使えるようにした。レノボは、本体と画面部分が外れ、画面部分だけでも使用可能な「合体メカ」を採用した「IdeaPad U1Hybrid」を発表。またデルは、すでに発売している「インスパイロン・デュオ」で、画面全体が回転してノートPC的にもタブレット的にも使えるようにした。
これらのメーカーとは一線を画す向きもある。リサーチ・イン・モーション(RIM)は「PlayBook」という独自OSによるタブレットを発表した。これもかなりの人気で、行列ができていた。
日本メーカーではパナソニック、東芝、シャープ、NECがタブレット端末を発表したが、どれも端末よりもネットワークサービス(クラウド)との連携を強調した製品だった(写真はパナソニックの「ビエラ・タブレット」)。
どのアプローチが成功するのか、1月中にも発表が予想されている次期アイパッドの動向とも相まって、激しい戦いが始まりそうだ。
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